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アトピー 漢方の使用目的

アトピー 漢方の使用目的

2019.8/2

アトピー相談で漢方薬を
結果的に服用してもらいますが
使用する漢方薬の目的を
しっかり理解すると良いです。

実(余分)と虚(不足)が
複雑に混ざり合い
日々の生活で皮膚にゴミが
溢れてしまった状態が
アトピーです。

これを段階的にバランスを整えて
ゴミが出ない状態が続くように
なるまで根気よく
身体を調節していきます。


急性段階では
赤味や湧き上がるような
痒みや黄色い汁など
出ています。

こんな時に使用するのは
そのゴミを抜くデトックスの漢方です。

胃腸や大便・小便の状態を確認して
うんちやおしっこでゴミが減る様に
使ったりします。

言うならば、引き算です。

この引き算の漢方は早くゴミを取るために
多量に短く使用することが多いです。

極論ゴミが無くなれば不要になります。

この時には、ゴミになりやすいモノは
入れない方が良いので
特に食養生は厳しく行った方が良いです。

せっかく減らそうとしているのに
新しくゴミになるものを
入れたら改善しません。

解表薬・清熱瀉火薬・清熱涼血薬
清熱燥湿薬・清熱解毒薬・瀉下薬などを
その方に合わせて使用します。

ストレスから悪化する場合は
疎肝理気薬を使用します。



次に、ゴミが無くなってきたら
胃腸の処理力向上や皮膚バリア力の向上や
睡眠の質の向上など今よりも
皮膚が強くなることを目的にします。

言うならば、足し算です。

ポイントは、ゴミが多く残っていると
潤いなど上がらないので
必ずゴミが減った後の
段階になります。

補気薬・滋陰薬・養血薬などをメインに
その方に合わせて調節して使用します。

切り換えるタイミングは難しくて
早すぎると赤味やかゆみがぶり返します。

また、季節の影響も大きいので
その点もしっかり考慮します。



アトピー改善は、長い道のりになるので
長期と短期の方針をしっかりさせて、
相談者さんも漢方の使用目的を理解して
一緒に前に進む方が良いと思います。