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喉に何か張り付く・咳払いが続く慢性上咽頭炎|4年間治らなかった30代女性の漢方症例

喉に何か張り付く・咳払いが続く慢性上咽頭炎|4年間治らなかった30代女性の漢方症例

喉に何か張り付く・咳払いが続く慢性上咽頭炎|4年間治らなかった30代女性の漢方症例
「喉に何かが張り付いている感じがする」

「痰があるような感じがするけれど、出そうとしても出ない」

「気になって、つい咳払いをしてしまう」

このような喉の違和感が、
何年も続いている方がいらっしゃいます。

薬や治療で一時的に楽になっても、
しばらくするとまた戻ってしまう。

今回ご紹介する方も、
そんな状態を4年間繰り返していました。

漢方相談で身体の状態や生活を詳しく見ていくと、
喉だけを見ていては分からなかった手がかりが見えてきました。

今回は、その実際の経過をご紹介します。


■4年間続いた喉の張り付き感と咳払い
30代女性。

4年ほど前から、喉に何かが張り付いているような
違和感が続いていました。

痰があるように感じるものの、
出そうとしても出ない。

気になると咳をしたり、
無意識に「ううん」と
喉を鳴らしたりしてしまいます。

耳鼻科でbスポット治療も受けていました。

治療後は楽になるものの、
しばらくするとまた喉の張り付き感が戻ってくる状態を
繰り返していました。


■同じ「喉に張り付く」でも、身体の状態は同じではない
漢方相談では、「喉に何か張り付く」という症状だけを見て
漢方を選ぶわけではありません。

大切にしているのは、
「なぜ、この方の身体にこの症状が続いているのだろう?」
という視点です。

そこで、
この方にも朝の状態や痰の出方、
食事、胃腸の状態などを詳しく伺いました。

朝も痰を出してスッキリするわけではなく、
痰があるように感じるのに出せない。

喉の奥に何かが張り付いたような感覚が残っていました。

そこで、単純に「痰が多い」と考えるのではなく、
・上咽頭や喉の炎症
・粘膜の潤い不足
・粘膜が回復しにくくなっている状態
を考えていきました。

bスポット治療をすると一時的には楽になるのに、
また戻ってしまう。

この経過からも、炎症への処置だけではなく、
粘膜が回復できる身体の状態まで見ていく必要がある
と考えました。

慢性上咽頭炎がなかなか良くならない場合、
炎症だけでなく、
粘膜の潤いや回復力などが関係していることがあります。

bスポット治療を続けても繰り返してしまう背景については、
こちらの記事にまとめています。
→慢性上咽頭炎が治らない理由|粘膜が回復できない3つの要因


■食事を聞いて見えてきた、もう一つの手がかり
さらに食生活について詳しく伺っていくと、
一つ気になることがありました。

この方は、
「お腹が空いていなくても、時間になったら食べる」
という食べ方をしていました。

漢方相談では、何を食べているのかだけを見るわけではありません。

・本当にお腹が空いているのか
・いつ食べているのか
・食べた後に身体がどうなるのか
・胃腸に重さや負担を感じていないか
こうしたことも確認していきます。

身体に良いと言われるものを食べていても、
その人の胃腸がきちんと処理できているとは限らないからです。

この方の場合は、「お腹が空いていないのに食べている」という
身体とのズレがありました。

そこで、
・葉野菜を増やす
・ごはんと味噌汁など和食を中心にする
・空腹感を意識して食べる
といったことに取り組んでいただきました。

特別なことをたくさん始めたわけではありません。

その方の生活の中にある身体とのズレを見つけて、
一つずつ整えていきました。


■漢方では炎症と潤いの両方を考えた
漢方についても、
「喉に張り付くから、この漢方」
という選び方ではありません。

この方の場合は、
・炎症が残っている
・粘膜の潤いが不足している
という二つの状態が重なっていると考えました。

そのため、
清熱薬と補陰薬を組み合わせる方向で
身体を整えていきました。

慢性上咽頭炎の漢方では、病名だけではなく、
その時の粘膜の状態を見ながら考えることが大切です。

炎症・粘液・線毛という3つの視点から、
慢性上咽頭炎の漢方をどのように考えるのかについては、
こちらの記事にまとめています。
→慢性上咽頭炎と漢方|症状・体質に合わせた漢方薬の考え方


■2か月後、違和感なく過ごせる日が増えてきた
漢方を飲み始めてから、
「なんとなく調子がいい」
という感覚が続きました。

そして2か月ほどすると、
喉の張り付き感を意識せず、
違和感なく過ごせる日が増えていきました。

4年間ずっと気になっていた症状です。

症状そのものが軽くなったことに加えて、
「喉を気にせず過ごせる時間が増えた」
ことも大きな変化でした。


■外食が続くと悪化することに気づいた
身体が変わってくる中で、ご本人にも新しい気づきがありました。

振り返ってみると、
「外食が続いている時に調子が悪くなっている」
ことに気づかれたのです。

さらに、食後には「重たい感じ」が出ていたことにも気づかれました。

そこで、
「自分で悪くしていた部分があったんですね」
とおっしゃったのが印象に残っています。

これは、自分を責めるという意味ではありません。

自分の身体が何をすると楽で、
何をすると負担になるのかが、
少しずつ分かってきたということです。

漢方相談では、症状が良くなることだけでなく、
自分の身体の反応に気づけるようになることも大切だ
と考えています。


■4年間続いた喉の張り付き感が改善した背景
今回の変化は、一つのことだけで起きたわけではないと考えています。

・炎症が繰り返されにくい状態をつくる
・不足していた潤いを補う
・食事による胃腸への負担を減らす
・粘膜が回復できる身体の状態へ整える
こうしたことを少しずつ積み重ねていきました。

その結果として、
喉の違和感が出にくい状態を維持できるようになった
と考えています。

そして、その変化を感じた出来事の一つが、
bスポット治療への反応でした。

その後、風邪を引いたことをきっかけに、
耳鼻科で再びbスポット治療を受ける機会がありました。

すると、ご本人が、
「以前より治療の効きがいい」
と感じられたのです。

以前はbスポット治療を受けると、
その時は楽になるものの、
しばらくするとまた戻ってしまっていました。

ところが、漢方や養生で身体を整えてからは、
以前より治療後の回復が早くなっていました。

bスポット治療そのものが変わったわけではありません。

身体を整えることで粘膜が回復しやすい状態になり、
bスポット治療の効果も出やすくなったのではないか
と考えています。

炎症のある部分に治療をすることも大切です。

それと同時に、
その後に身体がどれだけ回復できる状態にあるのかも大切です。

同じ治療を受けても、
治療を受ける側の身体の状態によって、
その後の経過が変わることがある。

この方の経過を見て、改めて大切だと感じたところです。


■喉だけを見ていても分からないことがある
「喉に何かが張り付いている」
「痰があるようなのに出ない」
「気になって何度も咳払いをしてしまう」

こうした症状が何年も続けば、
どうしても喉そのものに原因を探したくなります。

もちろん、喉や上咽頭の状態を確認することは大切です。

ただ、今回の方のように、
粘膜の回復力や潤い、
胃腸の状態、毎日の食べ方など、
喉以外のところにも手がかりが隠れていることがあります。

だからこそ和ひのき薬局では、
症状だけを見るのではなく、
「なぜ、この方の身体に今この症状が出ているのか?」
を一緒に考えることを大切にしています。

同じ「喉に何か張り付く」という症状でも、
整えるところは人によって違います。

長く治療を続けているのになかなか良くならない時は、
今までとは少し違うところから身体を見直すことで、
手がかりが見つかることがあります。

和ひのき薬局では、慢性上咽頭炎や後鼻漏など、
長引く鼻・喉の症状について漢方相談を行っています。

初回は約60分かけて、現在の症状だけでなく、
食事・睡眠・胃腸の状態・生活習慣なども含めて
詳しくお話を伺います。

漢方相談をご希望の方は、
公式LINEまたはお電話からご予約ください。