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後鼻漏と副鼻腔気管支症候群

後鼻漏と副鼻腔気管支症候群

2020.3.27

これまでの経験より
副鼻腔炎で鼻水がのどに流れる後鼻漏があると
鼻汁が気管支に流れていて
咳が起こっている方は多いです。


「起床してすぐに口から
鼻汁を吐き出す必要のある方」
であれば鼻の改善をメインにして
漢方を服用してもらいます。

 
そして、後鼻漏が改善するにつれて
鼻汁が気管支に流れなくなるので
気管支の治療をしなくても
咳は出なくなっていく傾向があります。

 

病院で鎮咳薬や吸入薬を使用していても
咳が続く方は多いのですが、
身体の状態をしっかり把握して
鼻の不調を見抜くととても喜ばれます。

 

もしそれでも咳が残る場合は、
肺・気管支に問題があるので
弁証をしっかり行って
肺・気管支のための漢方を
服用してもらうことになります。

 

『副鼻腔気管支症候群』とは、
慢性の副鼻腔炎に
慢性気管支炎・気管支拡張症・びまん性汎細気管支炎など
合併した場合を言います。

 

副鼻腔気管支症候群のように
鼻と気管支の症状が同時にある場合であっても、
『後鼻漏があれば鼻をしっかり改善させてから
気管支の改善に取り組む』という2段階で対処すると
うまくいくケースが多いと経験的に感じています。

 

つまり、後鼻漏で起床時に
鼻汁を口から吐き出す場合で
咳など気管支の不調が長引いている場合には、
先ずは①鼻の症状を改善させ、
次に②気管支の不調を改善する
という2段階で考えると良い
と考えています。

 

ポイントは問診にあります。

 

鼻汁がのどから吐き出せない場合
鼻に問題はほぼありません。

 

この場合は上咽頭炎からの後鼻漏
(=実際にドロドロの鼻汁は流れていない)等
他の原因が考えられるので対処法が異なります。

 

尚いずれの場合であっても
長期に治らず慢性化している場合は
『食養生』による
症状が出ない体づくり
は必須になります。