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アトピーで漢方薬を飲む場合

アトピーで漢方薬を飲む場合

アトピーの段階を大きく3つに分けます。

森で火事が起こった場合で例えると
①激しく炎が燃え上がり火事が広がっている段階
②火が消えて焼かれた木を抜いたり残り火を処理する段階
③新しく木を植えて森が元に戻るように育てる段階
の3つです。


①の場合が、急性段階を意味しています。

この時は炎が大きければ大きいほど消火に
多くの水が必要となりますが、皮膚でも同様に、
炎症の大きさに比例して、清熱解毒・清熱利湿・涼血清熱など
漢方薬の量も必要になります。

この時に使う清熱の漢方薬は、
短期間・大量
(太く短く)に使います。

痒みの程度は、炎症の程度により強くなります。



②の場合は、慢性段階を意味しています。

この時は焼かれてダメになった木は抜き、
焼けても元気な木は残し、森の再生の準備をします。

皮膚では炎症の程度に合わせて清熱薬を減らしながら
(=残り火の再燃に注意しながら)同時に
新しくい皮膚を作る準備に補陰など
(=新しい木を育てる準備)をしていきます。

木だけでなく、土も考えていきますが、
土作りは、日々の生活養生と考えて下さい。

この時には、清熱の漢方薬は減量して炎症が消えるまで使い
肌再生の漢方薬は、通常量・長期間(細く長く)
使用します。

プラスして引っ掻いて掻き傷を作らない様に
スキンケアもしっかり行う必要があります。

大火事が起こった森の再生には時間がかかるのと同じで
炎症が大きいと時間はかかりますし、再燃もしやすいです。

残り火の勢いが増すのは、飲食の不摂生・睡眠不足・ストレスなど
悪化条件になります。

程度に寄りますが、残り火をしっかりと消し切るようにしましょう!

かゆみは、起こりますが、かゆみの理由は、
炎症もありますが、乾燥による影響が
大きくなっていきます。

もし引っ掻いて傷を作ると、かゆいだけでなく、
痛いと感じる時もありますね。

また、傷が治っていく時もかゆみを感じます。



③の場合は、美肌作り(バリア力向上)の段階です。

ここまで来ると再燃は起こりにくくなりますが
しっかりと管理しながら、元に戻るまで皮膚を整えます。
(=木がしっかり育つまで見守ります)

バリア力向上のための漢方薬は、②より継続で
少量で良いので長期間使用します。


自分の経験的にですが、
アトピーの病歴が長かったり
ステロイドを自己判断で長期間使用してしていた人ほど
良くなったり悪くなったりの波は出やすいですね。

しかし、確実に悪い期間は短くなっていき
良い状態の時間が増えて行きます。

根気よく根気よくバリア力向上までやっていきましょう!

かゆみは、睡眠不足・ストレス・気候の変化
悪いものを食べても、すぐには出にくくなっています。



バリア力強化は、短距離走ではなく、マラソンですね。