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慢性上咽頭炎と漢方|症状・体質に合わせた漢方薬の考え方

慢性上咽頭炎と漢方|症状・体質に合わせた漢方薬の考え方

慢性上咽頭炎と漢方|症状・体質に合わせた漢方薬の考え方
慢性上咽頭炎の漢方は、
「この病気にはこの漢方薬」と
病名だけで選ぶのではなく、
今の粘膜や身体の状態に合わせて考えることが大切です。

慢性上咽頭炎では、
麦門冬湯(ばくもんどうとう)や
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)など、
さまざまな漢方薬が使われることがあります。

しかし、実際に慢性上咽頭炎の漢方相談をしていると、同じ病名でも、
・ネバネバしたものがのどに張り付く
・後鼻漏(こうびろう)は少量なのに強く気になる
・エヘン虫のように何度も咳払いをしたくなる
・のどの乾燥感やヒリヒリ感が強い
など、人によって症状の現れ方はかなり違います。

そのため和ひのき薬局では、
慢性上咽頭炎や後鼻漏の漢方相談を重ねる中で、
① 炎症の程度
② 粘液の量や性質
③ 線毛の働きや粘膜の敏感さ
という3つの視点から、
今の粘膜で何が起きているのかを整理することを大切にしています。

さらに、のどだけを見るのではなく、
胃腸の状態や疲労、睡眠、食事など、
身体全体も一緒に確認していきます。

この記事では、慢性上咽頭炎に使われる漢方薬を紹介しながら、
症状や粘膜、身体の状態に合わせて漢方薬をどのように考えていくのかを、
日々漢方相談を行う薬剤師の視点から解説します。

■ 慢性上咽頭炎とは?
慢性上咽頭炎とは、鼻の奥とのどの境目にある
「上咽頭(じょういんとう)」に、
慢性的な炎症が続いている状態です。

上咽頭は、鼻から吸い込んだ空気が通る場所で、
細菌やウイルス、ほこり、乾燥した空気など、
外から入ってくるさまざまな刺激の影響を受けやすい場所でもあります。

上咽頭の炎症が長引くと、
・のどに何か張り付いている感じがする
・後鼻漏が気になる
・何度も咳払いをしたくなる
・のどがヒリヒリする
・乾燥感や違和感が続く
などの症状がみられることがあります。

ただし、同じ慢性上咽頭炎でも、
症状の出方は人によって同じではありません。

炎症が強くヒリヒリする人もいれば、
ネバネバした後鼻漏が張り付く人、
実際の粘液はそれほど多くないのに強い違和感を感じる人もいます。

この違いが、慢性上咽頭炎の漢方を考えるときの
大切なポイントになります。


■ 慢性上咽頭炎ではどんな漢方薬が使われる?
慢性上咽頭炎では、
のどの炎症や乾燥、後鼻漏の状態、体質などに合わせて、
さまざまな漢方薬が使われます。

例えば、
・荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
・辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
・麦門冬湯(ばくもんどうとう)
・滋陰降火湯(じいんこうかとう)
などが使われることがあります。

また、その人の身体全体の状態によっては、
柴胡剤や補気薬などを組み合わせて考えるケースもあります。

ただし、大切なのは
「慢性上咽頭炎にはどの漢方薬が効くのか?」
という処方名だけで考えないことです。

例えば、炎症が強くヒリヒリしている人と、
乾燥して少しの刺激にも敏感になっている人では、
同じ慢性上咽頭炎でも身体の状態は違います。

また、ネバネバした後鼻漏が張り付いている場合には、
のどだけではなく、鼻から流れてくる粘液の状態や胃腸の働きなど
も確認する必要があります。

そのため漢方薬を選ぶときには、
病名だけではなく「今の粘膜で何が起きているのか」
を整理することが大切です。


■ 慢性上咽頭炎の漢方は「今の粘膜の状態」で違う
慢性上咽頭炎の漢方を考えるときに大切なのは、
今の粘膜で何が起きているのかを見ることです。

ここまで見てきたように、同じ慢性上咽頭炎でも、
ネバネバした後鼻漏が張り付く人、
少量でも強く気になる人、
乾燥やヒリヒリ感が強い人など、
症状の現れ方はさまざまです。

こうした違いを整理するために、
和ひのき薬局では粘膜の状態を、
① 炎症がどれくらい強いのか
② 粘液が多いのか、ネバついているのか
③ 線毛の働きや粘膜の敏感さがどうなっているのか
という3つの視点から考えています。

慢性上咽頭炎では、炎症だけが問題になっているとは限りません。

粘液の量や性質、
粘液を運ぶ線毛の働き、
乾燥や刺激に対する粘膜の敏感さなど
が複雑に関係していることがあります。

そのため、「慢性上咽頭炎だからこの漢方薬」
と病名だけで考えるのではなく、
今どの状態が中心になっているのかを整理することが大切です。


■ 粘膜の状態を「①炎症×②粘液×③線毛の働き・敏感さ」に分けて考える
慢性上咽頭炎では、「炎症」「粘液」「線毛の働き・敏感さ」が
それぞれ単独で問題になっているのではなく、
複数の状態が重なっていることがあります。

そのため漢方では、今どの状態が中心になっているのかを確認しながら、
清熱(せいねつ)、化痰(けたん)、利水(りすい)、補陰(ほいん)、理気(りき)
などの考え方を組み合わせていきます。

ここからは、粘膜の状態を3つの視点に分けて見ていきます。

①ヒリヒリ・赤みがある|炎症が強いタイプ
ヒリヒリ感や赤み、黄色い痰や鼻汁などがみられる場合には、
炎症が強くなっている可能性があります。

例えば、
・ヒリヒリ感が強い
・赤みがある
・黄色い痰や鼻汁が出る
・熱っぽい感じがする
といった状態です。

漢方では、このような場合、
「熱を冷ます」という清熱の方向から考えることがあります。

例えば、
・荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
・涼解楽(りょうかいらく/銀翹散)
・五涼華(ごりょうか)
などを状態に合わせて使うことがあります。

ただし、ここで大切なのは
「炎症があるから熱を冷ませば終わり」
と考えないことです。

慢性上咽頭炎では、
炎症が長く続いたことで粘膜が乾燥していたり、
少しの刺激にも敏感になっていたりすることがあります。

また、粘膜が回復していくためには、
身体全体の状態も関係します。

そのため、炎症への対応だけではなく、
その後に粘膜が回復していける状態なのか
まで考えることが大切です。

炎症や熱が目立つ慢性上咽頭炎・後鼻漏で
使われることがある荊芥連翹湯については、
次の記事で詳しく解説しています。
→荊芥連翹湯と後鼻漏|慢性上咽頭炎・副鼻腔炎で見られる炎症タイプの特徴


②ネバネバ・張り付く|粘液が停滞しているタイプ
ネバネバした後鼻漏が続いたり、
のどに張り付いてなかなか取れなかったりする場合には、
粘液の量や性質、うまく流せているか
という視点から考えることが大切です。

例えば、
・ネバネバした後鼻漏が続く
・のどに張り付いて取れない
・痰が切れにくい
・飲み込んでも残る感じがする
といった状態です。

鼻やのどの粘膜では、粘液によって異物などを捉え、
それを線毛の働きによって運んでいます。

そのため、後鼻漏が気になる場合も、
単純に「鼻水や粘液の量が多い」とは限りません。

粘液そのものがネバついていたり、
線毛の働きが低下してうまく運べなくなっていたりすることも、
「張り付く」「なかなか取れない」
と感じる背景の一つとして考えられます。

また漢方では、胃腸の働きが弱っていると、
身体の中に余分な水分や痰が生じやすくなると考えます。

実際の漢方相談でも、
・胃腸が弱っている
・食べ過ぎや間食が多い
・甘い物や脂っこい物が多い
・疲労が続いている
などが重なっているケースがあります。

このような場合には、痰を取り除く「化痰(けたん)」や、
余分な水分をさばく「利水(りすい)」
などの方向から考えていきます。

例えば、
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
・半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
・温胆湯(うんたんとう)
・二陳湯(にちんとう)
などを状態に合わせて使うことがあります。

ただし、ネバネバした後鼻漏があるからといって、
痰や水分だけを取り除けばよいとは限りません。

なぜ粘液がネバついているのか、
なぜうまく流せなくなっているのか
まで考え、胃腸の状態や食事、疲労なども含めて
整えていくことが大切です。


③ エヘン虫・少量でも気になる|乾燥・過敏があるタイプ
実際の後鼻漏の量はそれほど多くないのに、
のどの違和感が強かったり、
何度も咳払いをしたくなったりする場合には、
粘液の量だけではなく、
粘膜の乾燥や敏感さという視点から考えることが大切です。

例えば、
・常にのどが気になる
・エヘン虫のように何度も咳払いをしたくなる
・少量の後鼻漏でも強い違和感がある
・のどが乾燥している
・少しの刺激でも気になる
といった状態です。

慢性上咽頭炎では炎症が長く続くことで、
粘膜が乾燥したり、
少しの刺激にも敏感になったりしていることがあります。

そのため、「後鼻漏が気になる=鼻水や粘液が多い」と考えて、
粘液を減らすことだけに目を向けても、
うまくいかないケースがあります。

また、鼻やのどの粘液を運んでいる線毛の働きも無視できません。

例えば、インフルエンザなどによって
気道に強い炎症が起こると線毛が障害を受け、
その機能が回復するまでに3〜4週間ほどかかるとされています。

慢性的に炎症が続いている場合にも、線毛の働きが乱れ、
粘液をうまく運べていない可能性を考える必要があります。

漢方では、乾燥して粘膜を潤す力が不足している状態では「補陰(ほいん)」、
のどの違和感に気の巡りが関係している場合には「理気(りき)」
などの方向から考えていきます。

また、
・疲れると症状が悪化する
・身体の回復に時間がかかる
・乾燥感がなかなか改善しない
といった場合には、
気の不足や身体全体の回復力なども
含めて考えることがあります。

例えば、
・麦門冬湯(ばくもんどうとう)
・滋陰降火湯(じいんこうかとう)
・亀鹿仙(きろくせん)
・白龍散(はくりゅうさん)
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
・麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
・衛益顆粒(えいえきかりゅう)
などを状態に合わせて使うことがあります。

ただし、「乾燥しているから潤す」というように、
症状と漢方薬を一対一で結びつけるわけではありません。

実際には、乾燥と炎症が重なっていたり、
後鼻漏による刺激と粘膜の敏感さが重なっていたり、
そこに疲労や胃腸の弱りが加わっていたりすることがあります。

そのため、症状の強さだけではなく、
今の粘膜と身体全体の状態を整理しながら
漢方薬を考えていくことが大切です。

◎エヘン虫のように何度も咳払いをしたくなる、
喉に何かあるような違和感が続く場合と
半夏厚朴湯の考え方については、次の記事で詳しく解説しています。
→半夏厚朴湯が合いやすい慢性上咽頭炎・後鼻漏の特徴|喉の違和感・エヘン虫が続くタイプ

一方、

◎喉の乾燥や空咳、粘膜の過敏さが目立つ場合と
麦門冬湯の考え方については、
こちらの記事で詳しく解説しています。
→麦門冬湯が合う慢性上咽頭炎・後鼻漏|乾燥・空咳・粘膜過敏タイプの特徴
 

■ 実際には複数の状態が重なっているケースがほとんど
慢性上咽頭炎では、
「炎症タイプ」
「粘液が停滞しているタイプ」
「乾燥・過敏タイプ」と、
きれいに一つだけに分けられるとは限りません。

実際の漢方相談では、
複数の状態が重なっているケースが多くみられます。

例えば、
・炎症が残りながら、粘膜が乾燥して敏感になっている
・ネバネバした後鼻漏があり、胃腸も弱っている
・後鼻漏による刺激に加えて、のどが敏感になっている
・乾燥や違和感があり、疲れるとさらに症状が強くなる
といった状態です。

さらに、同じ人でもずっと同じ状態とは限りません。

最初は炎症が強くヒリヒリしていたものが、
炎症が落ち着いた後には乾燥感や違和感が目立つようになるなど、
経過によって中心となる状態が変わることもあります。

そのため、漢方薬も最初に選んだものを
ずっと同じように続ければよいとは限りません。

その時々の症状や粘膜の状態を確認しながら、
「今は何が一番の問題になっているのか」を考え、
必要に応じて漢方薬の方向性を見直していくことが大切です。

そして、慢性上咽頭炎が長引いている場合には、
粘膜だけを見ていても十分ではないケースがあります。

次に、漢方相談で粘膜とあわせて確認している
身体全体の状態について見ていきます。


■ 慢性上咽頭炎の漢方では「喉以外の状態」も確認します
慢性上咽頭炎の漢方を考えるときには、
のどの症状だけではなく、
胃腸の状態や疲労、睡眠、食事など
身体全体を確認することも大切です。

なぜなら、炎症への対応だけではなく、
傷んだ粘膜が修復され、
良い状態を維持していくためには、
身体全体の状態も関係しているからです。

例えば、
食事から身体に必要な栄養を取り入れるためには、
胃腸がしっかり働いていることが大切です。

漢方でも胃腸は、食べた物から気血(きけつ)をつくり、
身体を養うための重要な場所と考えます。

そのため、
・食欲が落ちている
・胃もたれや下痢をしやすい
・食べる量が少ない
・疲れがなかなか取れない
・睡眠が十分に取れていない
といった状態が続いている場合には、
のどだけではなく身体全体の立て直しが必要になることがあります。

また、毎日の食事も確認します。

甘い物や脂っこい物、乳製品、加工食品などが多く、
その人にとって胃腸の負担になっている場合には、
漢方薬だけではなく食事を見直すことも大切です。

水分の摂り方や食事の時間、
間食の習慣などが関係しているケースもあります。

◎慢性上咽頭炎や後鼻漏があるときに、
食事をどのように考えればよいのかについては、
次の記事で詳しくまとめています。
→慢性上咽頭炎・後鼻漏と食事|食べ物の注意点と整え方
 
さらに、疲労や睡眠不足が続いていることも、
身体や粘膜が回復しにくい状態につながることがあります。

実際の漢方相談では、
「慢性上咽頭炎」という病名だけを見るのではなく、
・今の粘膜はどのような状態なのか
・後鼻漏の量や粘りはどうか
・胃腸はしっかり働いているか
・疲労や睡眠はどうか
・どのような食生活をしているか
などを一緒に確認していきます。

漢方薬で症状に対応するだけではなく、
粘膜が回復し、その状態を維持できる身体へ整えていくこと。

これが、慢性上咽頭炎が長引いている方の漢方相談で
大切にしている考え方です。

◎慢性上咽頭炎がなかなか改善しない背景については、
炎症だけではなく、粘膜が回復しにくくなる要因という視点から
次の記事で詳しく解説しています。
→慢性上咽頭炎が治らない理由|粘膜が回復できない3つの要因


■bスポット治療を続けても改善しない場合に考えたいこと
慢性上咽頭炎では、bスポット治療(EAT:上咽頭擦過療法)
を受けている方も少なくありません。

bスポット治療によって症状が改善する方がいる一方で、
治療を続けても後鼻漏やのどの違和感、咳払いなどが
残るケースもあります。

このような場合には、
「上咽頭の炎症がまだ残っている」と考えるだけではなく、
これまで説明してきた粘膜や身体全体の状態にも
目を向けることが大切です。

例えば、
・炎症が長引き、粘膜が敏感になっている
・後鼻漏や粘液による刺激が続いている
・粘膜の乾燥がある
・胃腸や疲労、食事、睡眠など、身体全体の状態が関係している
など、複数の背景が重なっていることがあります。

そのため、bスポット治療を続けても症状が残っている場合には、
治療が「効く・効かない」だけで判断するのではなく、
今の粘膜や身体で何が起きているのか?
を改めて整理することが大切です。

◎bスポット治療を続けても慢性上咽頭炎や後鼻漏が改善しない方については、
漢方相談から見えてきた特徴を別の記事で詳しく解説しています。
→bスポット治療が効かない慢性上咽頭炎・後鼻漏|漢方相談で体全体を見る理由

また、bスポット治療を受けると一時的には楽になるものの、
また症状が戻っていた60代女性の漢方症例もご紹介しています。

この方は、後鼻漏や喉の張り付き、口の乾燥が続いていました。

漢方相談では上咽頭だけを見るのではなく、
胃腸の弱りや冷え、水分の摂り方なども含めて身体全体を確認し、
その時々の状態に合わせて漢方と養生を調整していきました。

「bスポットをすると楽になる。でも、また戻る」
という状態からどのように変化していったのか、
実際の経過はこちらでご紹介しています。
→慢性上咽頭炎が漢方で改善した症例|bスポットで楽になっても戻っていた60代女性


■ 慢性上咽頭炎の漢方相談例
慢性上咽頭炎の漢方相談では、症状だけではなく、
これまでの経過や粘膜の状態、胃腸、疲労、睡眠、食事などを確認しながら、
その人に合った方向を考えていきます。

ここでは、実際に和ひのき薬局で相談を受けた例をご紹介します。

★3年以上続く慢性上咽頭炎・後鼻漏に悩んでいた50代の方
3年以上にわたって慢性上咽頭炎や後鼻漏に悩み、
さまざまな治療を続けても症状が残っていた方の相談例です。

長く続いている症状だけを見るのではなく、
これまでの経過や身体の状態、生活習慣などを一つずつ確認しながら、
なぜ症状が続いているのかを整理していきました。

慢性上咽頭炎が長引いている場合に、
どのようなところを確認しながら漢方を考えていったのかを詳しく紹介しています。
→3年以上繰り返す慢性上咽頭炎|異常なしと言われた喉の違和感が改善(50代女性)


★bスポット治療を50回以上続けても乾燥・空咳が残っていた60代の方
bスポット治療を50回以上受けても、
のどの乾燥感や空咳などが続いていた方の相談例です。

このケースでは、炎症だけではなく、のどの乾燥や粘膜の状態、
身体全体の状態などを確認しながら漢方を考えていきました。

「治療を続けているのに、なぜ症状が残っているのだろう」
と悩んでいる方にも参考になる症例です。
→喉が乾燥して空咳が続く慢性上咽頭炎|50回以上のbスポットでも改善しない60代女性


■まとめ
慢性上咽頭炎の漢方では、
「この病気にはこの漢方薬」と病名だけで選ぶのではなく、
今の症状や粘膜、身体全体の状態に合わせて考えることが大切です。


この記事では、慢性上咽頭炎の粘膜の状態を、
① 炎症の程度
② 粘液の量や性質
③ 線毛の働きや粘膜の敏感さ
という3つの視点から整理してきました。

炎症が強い場合には清熱(せいねつ)、
ネバネバした粘液が停滞している場合には化痰(けたん)や利水(りすい)、
乾燥や敏感さがある場合には補陰(ほいん)や理気(りき)など、
その時の状態によって漢方の方向性も変わります。

また、実際には一つの状態だけではなく、
・炎症と乾燥
・ネバネバした後鼻漏と胃腸の弱り
・粘膜の敏感さと疲労
など、複数の問題が重なっていることも少なくありません。

さらに、同じ人でも経過によって粘膜や身体の状態は変わっていきます。

そのため、漢方薬の名前だけを探すのではなく、
「今の自分の身体では何が起きているのか」を整理することが大切です。

和ひのき薬局では、慢性上咽頭炎や後鼻漏の漢方相談で、
のどだけを見るのではなく、
後鼻漏の状態、胃腸、疲労、睡眠、食事なども
一緒に確認しています。

症状への対応だけで終わるのではなく、
傷んだ粘膜が回復し、
症状が出にくい状態を維持できる身体へ整えていくこと。

そのために、漢方薬だけではなく、
食事や睡眠などの養生も含めて
一緒に考えていくことを大切にしています。

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◎慢性上咽頭炎が長引く背景を、炎症・潤い・身体の回復という視点から
さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
→慢性上咽頭炎が治らない理由|粘膜が回復できない3つの要因

◎bスポット治療を続けても後鼻漏やのどの違和感が残っている方は、
実際の漢方相談から見えてきた特徴をこちらで詳しく解説しています。
→bスポット治療が効かない慢性上咽頭炎・後鼻漏|漢方相談で体全体を見る理由