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夏に悪化する後鼻漏・慢性上咽頭炎|食欲不振・夏バテと漢方対策
「夏になると、後鼻漏がひどくなる」
「喉にネバネバしたものが張り付いて取れない」
「エアコンの効いた部屋にいると、鼻水が喉へ流れる」
「暑くなると食欲がなくなり、身体が重だるい」
「夏は喉がイガイガして、慢性上咽頭炎が悪化しやすい」
このようなお悩みを、夏の漢方相談でお聞きすることがあります。
夏に後鼻漏や慢性上咽頭炎が悪化する方では、
暑さによる身体の消耗や胃腸の弱り、
エアコンによる冷えや乾燥などにも目を向けることが大切です。
特に漢方相談で多いのが、
食欲が落ち、身体が疲れている方です。
暑さによって体力を消耗し、
十分に回復できない状態が続くことも、
鼻や喉の不調が長引く背景の一つではないかと、
日々の相談を通じて感じています。
ただし、夏になると必ず悪化するわけではありません。
日頃から漢方や養生で身体を整えている方では、
梅雨が終わった後で鼻の通りが良くなり、
鼻づまりや後鼻漏が楽になることもあります。
大切なのは、鼻や喉だけを見るのではなく、
夏をどのような身体の状態で迎え、
どのように過ごしているかを確認することです。
■ なぜ夏になると後鼻漏・慢性上咽頭炎が悪化するのか?
夏は気温が高く、身体に負担がかかりやすい季節です。
暑さによって汗をかき、体力を消耗します。
夜も寝苦しく、睡眠不足になる方もいらっしゃいます。
さらに、暑さで食欲が落ち、食事量が減ってしまうこともあります。
一方で、
近年は暑さが厳しく、
日中の多くをエアコンの効いた室内で過ごす方も増えています。
そのため、夏だからといって、
誰もがたくさん汗をかいているわけではありません。
身体を動かす機会が少なく、冷房の効いた室内で長時間過ごしながら、
暑い季節だからと水分を多く摂っている方もいらっしゃいます。
漢方では、こうした生活の違いによって、
身体の状態も変わると考えます。
暑さで気を消耗している方。
胃腸が弱っている方。
冷房や生活習慣の影響で、水分代謝の乱れが気になる方。
同じ夏の後鼻漏でも、身体の背景は一人ひとり異なります。
夏の後鼻漏や慢性上咽頭炎では、暑さによる消耗だけでなく、
実際にどのような生活をしているかを知ることが大切です。
■ 夏の暑さで胃腸と身体の回復力が弱っていませんか?
長年、後鼻漏や慢性上咽頭炎の漢方相談をしていると、
夏に症状が悪化する方には、
食欲が落ちていたり、
胃腸が弱っていたりする方が少なくありません。
特に感じるのは、暑さで身体が消耗し、
十分に回復できていない方が多いということです。
例えば、
・朝起きてもお腹が空かない
・暑くなると食事量が減る
・冷たい飲み物ばかり欲しくなる
・食後に胃が重くなる
・身体が重だるく、疲れが取れない
・寝ても元気が戻らない
このような状態です。
中医学では、消化吸収や栄養・水分の運搬に関わる働きを
「脾(ひ)」という考え方で捉えます。
ここでいう脾は、現代医学の脾臓そのものを指す言葉ではありません。
脾は、食べ物から身体に必要な気血や津液(潤い)を作る土台とされています。
そのため、中医学では、胃腸が弱ると、
身体を動かすためのエネルギーだけでなく、
鼻や喉の粘膜を健やかに保つために必要な潤いや、
回復する力にも影響すると考えます。
夏の暑さで身体が消耗しているところに、
食欲不振や睡眠不足が重なる。
すると、疲れを十分に回復できず、
いわゆる夏バテの状態へ進んでしまうことがあります。
このような方では、
鼻や喉の症状だけを何とかしようとするのではなく、
胃腸の状態や身体全体の回復力を確認することが大切です。
食べられているかだけでなく、
お腹が空くか、食後に負担を感じないか
という身体の声も大切にしています。
また、慢性上咽頭炎が長引く方では、
粘膜の状態や回復力など、
複数の背景を考える必要があります。
その考え方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→ 慢性上咽頭炎が治らない理由|粘膜が回復できない3つの要因
■ エアコンによる冷えと乾燥も鼻や喉への負担に
夏は暑さだけでなく、エアコンの影響にも注意が必要です。
「外は暑いのに、室内に入ると寒い」
「エアコンの風が当たると、喉が乾燥する」
「冷房の効いた場所にいると、鼻水が増える」
このようなことはありませんか?
冷たい空気が鼻を刺激すると、鼻水が増える場合があります。
また、冷房によって室内の湿度が下がると、
鼻や喉の乾燥が気になることもあります。
慢性上咽頭炎でお悩みの方からも、冷房の効いた場所で
喉のイガイガやヒリヒリ、粘液の張り付きが気になる
というお話を伺います。
一方、夏の漢方相談では、別の状態にも目を向けています。
それは、水分をたくさん摂っているのに、
身体を動かす機会が少なく、汗をかくことも少ない方です。
店頭では、水分をどれくらい飲んでいるかだけでなく、
普段どのように過ごしているかもお聞きしています。
暑い季節でも、エアコンの効いた室内で一日を過ごし、
ほとんど身体を動かさない方もいらっしゃいます。
そのため、実際に汗をかいているか、
排尿はどうかといった点も確認しています。
中医学では、こうした生活の様子と、
胃腸の状態や身体の重だるさなどを合わせて、
身体に余分な「湿」がたまり、
水分代謝が乱れていないかを考えることがあります。
特に、朝に鼻水や後鼻漏が多く、鼻づまりも気になる方では、
余分な水とその排出に目を向ける「鼻タイプの後鼻漏」という見方もあります。
鼻タイプの後鼻漏については、こちらの記事で詳しく説明しています。
→副鼻腔炎・鼻炎など「鼻タイプ」の後鼻漏が長引く背景
ただし、汗をかかないことだけで
余分な水がたまっているとは判断できません。
また、暑さを我慢してエアコンを使わないことや、
水分を控えることを勧めているわけではありません。
熱中症を防ぐためにも、適切に冷房を使い、
こまめに水分を補給することが大切です。
大量に汗をかいたときには、塩分の補給も必要になります。
大切なのは、その方の生活と身体の状態に合った過ごし方を考えることです。
梅雨が終わった後に、鼻の状態が良くなる方もいます
一方、店頭でお客様の経過を見ていると、
漢方や養生を続けてきた方では、梅雨が終わった後に鼻の通りが良くなり、
鼻づまりや後鼻漏が楽になることがあります。
「鼻の奥の詰まった感じが減った」
「鼻汁が出しやすくなった」
このようなお話を伺うこともあります。
夏は悪化するだけの季節ではない。
これは、日々の漢方相談を通じて感じていることです。
もちろん、夏になれば誰でも自然に改善する
という意味ではありません。
漢方や養生を続け、身体全体の状態が整ってきた方に見られる経過です。
季節の影響と漢方・養生の影響を、
明確に分けて判断できるわけでもありません。
それでも、同じ夏でも、暑さで身体が弱る方もいれば、
身体を整えてきた中で鼻の状態が良くなる方もいるという違いは、
大切にしたいと考えています。
■ 夏の後鼻漏・慢性上咽頭炎に対する漢方の考え方
漢方相談では、同じ夏の後鼻漏や慢性上咽頭炎でも、
身体の状態によって考え方が変わります。
例えば、中医学では次のような視点で身体を捉えます。
① 暑さで気を消耗している方
食欲がなく、疲れやすく、少し動くだけでも汗をかく。
このような方では、身体の元気を支えることを考えます。
② 胃腸が弱り、余分な湿がたまりやすい方
身体が重だるく、胃もたれがあり、鼻や喉に粘液が絡む。
このような方では、胃腸の働きと水分代謝に目を向けます。
③ 潤いが不足し、鼻や喉が乾燥している方
喉がイガイガする、乾いた咳が出る、少量の粘液でも張り付く。
このような方では、身体の潤いや粘膜の回復力を考えます。
実際には、これらの状態が重なっている方もいらっしゃいます。
そのため、症状だけで漢方薬を選ぶのではなく、
胃腸、睡眠、冷え、発汗、食事なども確認することが大切です。
特に慢性上咽頭炎では、炎症だけでなく、
粘膜の潤い不足や回復力の低下などにも目を向け、漢方を選びます。
その考え方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→ 慢性上咽頭炎と漢方|症状・体質に合わせた漢方薬の考え方
■ 夏バテを防ぐ食養生と生活養生
夏の後鼻漏や慢性上咽頭炎では、漢方薬だけでなく、毎日の食養生も大切です。
特に、暑さで胃腸が弱っている方には、
食事の内容や食べ方を見直していただくことがあります。
① 冷たい飲食物ばかりになっていないか
暑いと冷たい水やお茶、アイスクリームなどが欲しくなります。
しかし、冷たいものばかり摂っていると、
胃腸が弱っている方には負担になることがあります。
温かい汁物や常温の飲み物なども取り入れ、
胃腸の状態に合わせて工夫してみましょう。
ただし、暑い環境では十分な水分補給が必要です。
冷たい飲み物を無理に避ける必要はありません。
② 食欲がないのに無理をしていないか
「朝食は必ず食べないといけない」
「夏バテしないように、たくさん食べなければ」
そう考えて、食欲がないのに無理をして食べている方もいらっしゃいます。
もちろん、必要な栄養を摂ることは大切です。
ただ、胃腸の状態を無視して食べ続けることが
負担になる場合もあります。
一度にたくさん食べることにこだわらず、
食べやすいものを少量ずつ摂るなど、
その方の状態に合った食べ方を考えます。
食欲不振が続く場合は、単なる夏バテと決めつけず、
原因を確認することも大切です。
③ 甘いものや脂っこい食事が増えていないか
暑さで食欲が落ちると、甘い飲み物や冷たい麺類など、
食べやすいものに偏ることがあります。
また、疲れているときほど、甘いものを欲しくなる方もいらっしゃいます。
食欲をつけようと脂っこい料理を食べても、
胃もたれが強くなる方もいます。
漢方では、胃腸の働きが乱れることで、
身体の水分代謝にも影響すると考えます。
そのため、
食事内容が偏っていないか、
食後に負担を感じていないかも確認しています。
食養生は、厳しい制限をするためのものではありません。
身体の声を聞きながら、無理なく胃腸をいたわることが大切です。
後鼻漏と食事の関係については、こちらの記事でも紹介しています。
→後鼻漏が悪化する食べ物5選|食事で悪化する人の共通点と整え方
④ 暑さで消耗した身体を休ませる
夏は睡眠不足や疲労が重なりやすい季節です。
寝室の温度を整え、十分な睡眠を確保すること。
暑い時間帯の無理な活動を避け、適度に休憩を取ること。
身体の回復力が落ちていると感じるときには、
頑張り続けるのではなく、休むことも大切な養生です。
■ 毎年夏になると後鼻漏・慢性上咽頭炎が悪化する方へ
「夏だから仕方がない」
「暑くなると毎年、喉の調子が悪くなる」
そのように感じている方もいらっしゃると思います。
しかし、夏の後鼻漏や慢性上咽頭炎では、鼻や喉だけでなく、
暑さで身体がどれくらい消耗しているかを確認することも大切です。
食欲が落ちていないか。
胃腸に負担をかけていないか。
睡眠不足が続いていないか。
水分の摂り方や活動量はどうか。
身体が十分に回復できているか。
漢方相談では、こうした身体全体の状態を確認しながら、
その方に合った漢方と養生を一緒に考えていきます。
また、夏の間に身体の消耗が重なり、
秋になっても疲れや喉の不調が残る方もいらっしゃいます。
そのため、今ある症状だけでなく、
季節が変わっても元気に過ごせる身体づくりを大切にしています。
大切なのは、季節そのものだけでなく、
その季節をどのような身体の状態で迎えるかです。
そして、目指したいのは、
後鼻漏や慢性上咽頭炎の症状を和らげることだけでなく、
元気でイキイキと過ごせる毎日です。
毎年夏になると後鼻漏や慢性上咽頭炎が悪化する方は、
一度、ご自身の胃腸や身体全体の状態を見直してみませんか。
和ひのき薬局では、
お一人おひとりの身体の状態や生活を丁寧にお聞きしながら、
漢方相談を行っています。
「喉にネバネバしたものが張り付いて取れない」
「エアコンの効いた部屋にいると、鼻水が喉へ流れる」
「暑くなると食欲がなくなり、身体が重だるい」
「夏は喉がイガイガして、慢性上咽頭炎が悪化しやすい」
このようなお悩みを、夏の漢方相談でお聞きすることがあります。
夏に後鼻漏や慢性上咽頭炎が悪化する方では、
暑さによる身体の消耗や胃腸の弱り、
エアコンによる冷えや乾燥などにも目を向けることが大切です。
特に漢方相談で多いのが、
食欲が落ち、身体が疲れている方です。
暑さによって体力を消耗し、
十分に回復できない状態が続くことも、
鼻や喉の不調が長引く背景の一つではないかと、
日々の相談を通じて感じています。
ただし、夏になると必ず悪化するわけではありません。
日頃から漢方や養生で身体を整えている方では、
梅雨が終わった後で鼻の通りが良くなり、
鼻づまりや後鼻漏が楽になることもあります。
大切なのは、鼻や喉だけを見るのではなく、
夏をどのような身体の状態で迎え、
どのように過ごしているかを確認することです。
■ なぜ夏になると後鼻漏・慢性上咽頭炎が悪化するのか?
夏は気温が高く、身体に負担がかかりやすい季節です。
暑さによって汗をかき、体力を消耗します。
夜も寝苦しく、睡眠不足になる方もいらっしゃいます。
さらに、暑さで食欲が落ち、食事量が減ってしまうこともあります。
一方で、
近年は暑さが厳しく、
日中の多くをエアコンの効いた室内で過ごす方も増えています。
そのため、夏だからといって、
誰もがたくさん汗をかいているわけではありません。
身体を動かす機会が少なく、冷房の効いた室内で長時間過ごしながら、
暑い季節だからと水分を多く摂っている方もいらっしゃいます。
漢方では、こうした生活の違いによって、
身体の状態も変わると考えます。
暑さで気を消耗している方。
胃腸が弱っている方。
冷房や生活習慣の影響で、水分代謝の乱れが気になる方。
同じ夏の後鼻漏でも、身体の背景は一人ひとり異なります。
夏の後鼻漏や慢性上咽頭炎では、暑さによる消耗だけでなく、
実際にどのような生活をしているかを知ることが大切です。
■ 夏の暑さで胃腸と身体の回復力が弱っていませんか?
長年、後鼻漏や慢性上咽頭炎の漢方相談をしていると、
夏に症状が悪化する方には、
食欲が落ちていたり、
胃腸が弱っていたりする方が少なくありません。
特に感じるのは、暑さで身体が消耗し、
十分に回復できていない方が多いということです。
例えば、
・朝起きてもお腹が空かない
・暑くなると食事量が減る
・冷たい飲み物ばかり欲しくなる
・食後に胃が重くなる
・身体が重だるく、疲れが取れない
・寝ても元気が戻らない
このような状態です。
中医学では、消化吸収や栄養・水分の運搬に関わる働きを
「脾(ひ)」という考え方で捉えます。
ここでいう脾は、現代医学の脾臓そのものを指す言葉ではありません。
脾は、食べ物から身体に必要な気血や津液(潤い)を作る土台とされています。
そのため、中医学では、胃腸が弱ると、
身体を動かすためのエネルギーだけでなく、
鼻や喉の粘膜を健やかに保つために必要な潤いや、
回復する力にも影響すると考えます。
夏の暑さで身体が消耗しているところに、
食欲不振や睡眠不足が重なる。
すると、疲れを十分に回復できず、
いわゆる夏バテの状態へ進んでしまうことがあります。
このような方では、
鼻や喉の症状だけを何とかしようとするのではなく、
胃腸の状態や身体全体の回復力を確認することが大切です。
食べられているかだけでなく、
お腹が空くか、食後に負担を感じないか
という身体の声も大切にしています。
また、慢性上咽頭炎が長引く方では、
粘膜の状態や回復力など、
複数の背景を考える必要があります。
その考え方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→ 慢性上咽頭炎が治らない理由|粘膜が回復できない3つの要因
■ エアコンによる冷えと乾燥も鼻や喉への負担に
夏は暑さだけでなく、エアコンの影響にも注意が必要です。
「外は暑いのに、室内に入ると寒い」
「エアコンの風が当たると、喉が乾燥する」
「冷房の効いた場所にいると、鼻水が増える」
このようなことはありませんか?
冷たい空気が鼻を刺激すると、鼻水が増える場合があります。
また、冷房によって室内の湿度が下がると、
鼻や喉の乾燥が気になることもあります。
慢性上咽頭炎でお悩みの方からも、冷房の効いた場所で
喉のイガイガやヒリヒリ、粘液の張り付きが気になる
というお話を伺います。
一方、夏の漢方相談では、別の状態にも目を向けています。
それは、水分をたくさん摂っているのに、
身体を動かす機会が少なく、汗をかくことも少ない方です。
店頭では、水分をどれくらい飲んでいるかだけでなく、
普段どのように過ごしているかもお聞きしています。
暑い季節でも、エアコンの効いた室内で一日を過ごし、
ほとんど身体を動かさない方もいらっしゃいます。
そのため、実際に汗をかいているか、
排尿はどうかといった点も確認しています。
中医学では、こうした生活の様子と、
胃腸の状態や身体の重だるさなどを合わせて、
身体に余分な「湿」がたまり、
水分代謝が乱れていないかを考えることがあります。
特に、朝に鼻水や後鼻漏が多く、鼻づまりも気になる方では、
余分な水とその排出に目を向ける「鼻タイプの後鼻漏」という見方もあります。
鼻タイプの後鼻漏については、こちらの記事で詳しく説明しています。
→副鼻腔炎・鼻炎など「鼻タイプ」の後鼻漏が長引く背景
ただし、汗をかかないことだけで
余分な水がたまっているとは判断できません。
また、暑さを我慢してエアコンを使わないことや、
水分を控えることを勧めているわけではありません。
熱中症を防ぐためにも、適切に冷房を使い、
こまめに水分を補給することが大切です。
大量に汗をかいたときには、塩分の補給も必要になります。
大切なのは、その方の生活と身体の状態に合った過ごし方を考えることです。
梅雨が終わった後に、鼻の状態が良くなる方もいます
一方、店頭でお客様の経過を見ていると、
漢方や養生を続けてきた方では、梅雨が終わった後に鼻の通りが良くなり、
鼻づまりや後鼻漏が楽になることがあります。
「鼻の奥の詰まった感じが減った」
「鼻汁が出しやすくなった」
このようなお話を伺うこともあります。
夏は悪化するだけの季節ではない。
これは、日々の漢方相談を通じて感じていることです。
もちろん、夏になれば誰でも自然に改善する
という意味ではありません。
漢方や養生を続け、身体全体の状態が整ってきた方に見られる経過です。
季節の影響と漢方・養生の影響を、
明確に分けて判断できるわけでもありません。
それでも、同じ夏でも、暑さで身体が弱る方もいれば、
身体を整えてきた中で鼻の状態が良くなる方もいるという違いは、
大切にしたいと考えています。
■ 夏の後鼻漏・慢性上咽頭炎に対する漢方の考え方
漢方相談では、同じ夏の後鼻漏や慢性上咽頭炎でも、
身体の状態によって考え方が変わります。
例えば、中医学では次のような視点で身体を捉えます。
① 暑さで気を消耗している方
食欲がなく、疲れやすく、少し動くだけでも汗をかく。
このような方では、身体の元気を支えることを考えます。
② 胃腸が弱り、余分な湿がたまりやすい方
身体が重だるく、胃もたれがあり、鼻や喉に粘液が絡む。
このような方では、胃腸の働きと水分代謝に目を向けます。
③ 潤いが不足し、鼻や喉が乾燥している方
喉がイガイガする、乾いた咳が出る、少量の粘液でも張り付く。
このような方では、身体の潤いや粘膜の回復力を考えます。
実際には、これらの状態が重なっている方もいらっしゃいます。
そのため、症状だけで漢方薬を選ぶのではなく、
胃腸、睡眠、冷え、発汗、食事なども確認することが大切です。
特に慢性上咽頭炎では、炎症だけでなく、
粘膜の潤い不足や回復力の低下などにも目を向け、漢方を選びます。
その考え方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→ 慢性上咽頭炎と漢方|症状・体質に合わせた漢方薬の考え方
■ 夏バテを防ぐ食養生と生活養生
夏の後鼻漏や慢性上咽頭炎では、漢方薬だけでなく、毎日の食養生も大切です。
特に、暑さで胃腸が弱っている方には、
食事の内容や食べ方を見直していただくことがあります。
① 冷たい飲食物ばかりになっていないか
暑いと冷たい水やお茶、アイスクリームなどが欲しくなります。
しかし、冷たいものばかり摂っていると、
胃腸が弱っている方には負担になることがあります。
温かい汁物や常温の飲み物なども取り入れ、
胃腸の状態に合わせて工夫してみましょう。
ただし、暑い環境では十分な水分補給が必要です。
冷たい飲み物を無理に避ける必要はありません。
② 食欲がないのに無理をしていないか
「朝食は必ず食べないといけない」
「夏バテしないように、たくさん食べなければ」
そう考えて、食欲がないのに無理をして食べている方もいらっしゃいます。
もちろん、必要な栄養を摂ることは大切です。
ただ、胃腸の状態を無視して食べ続けることが
負担になる場合もあります。
一度にたくさん食べることにこだわらず、
食べやすいものを少量ずつ摂るなど、
その方の状態に合った食べ方を考えます。
食欲不振が続く場合は、単なる夏バテと決めつけず、
原因を確認することも大切です。
③ 甘いものや脂っこい食事が増えていないか
暑さで食欲が落ちると、甘い飲み物や冷たい麺類など、
食べやすいものに偏ることがあります。
また、疲れているときほど、甘いものを欲しくなる方もいらっしゃいます。
食欲をつけようと脂っこい料理を食べても、
胃もたれが強くなる方もいます。
漢方では、胃腸の働きが乱れることで、
身体の水分代謝にも影響すると考えます。
そのため、
食事内容が偏っていないか、
食後に負担を感じていないかも確認しています。
食養生は、厳しい制限をするためのものではありません。
身体の声を聞きながら、無理なく胃腸をいたわることが大切です。
後鼻漏と食事の関係については、こちらの記事でも紹介しています。
→後鼻漏が悪化する食べ物5選|食事で悪化する人の共通点と整え方
④ 暑さで消耗した身体を休ませる
夏は睡眠不足や疲労が重なりやすい季節です。
寝室の温度を整え、十分な睡眠を確保すること。
暑い時間帯の無理な活動を避け、適度に休憩を取ること。
身体の回復力が落ちていると感じるときには、
頑張り続けるのではなく、休むことも大切な養生です。
■ 毎年夏になると後鼻漏・慢性上咽頭炎が悪化する方へ
「夏だから仕方がない」
「暑くなると毎年、喉の調子が悪くなる」
そのように感じている方もいらっしゃると思います。
しかし、夏の後鼻漏や慢性上咽頭炎では、鼻や喉だけでなく、
暑さで身体がどれくらい消耗しているかを確認することも大切です。
食欲が落ちていないか。
胃腸に負担をかけていないか。
睡眠不足が続いていないか。
水分の摂り方や活動量はどうか。
身体が十分に回復できているか。
漢方相談では、こうした身体全体の状態を確認しながら、
その方に合った漢方と養生を一緒に考えていきます。
また、夏の間に身体の消耗が重なり、
秋になっても疲れや喉の不調が残る方もいらっしゃいます。
そのため、今ある症状だけでなく、
季節が変わっても元気に過ごせる身体づくりを大切にしています。
大切なのは、季節そのものだけでなく、
その季節をどのような身体の状態で迎えるかです。
そして、目指したいのは、
後鼻漏や慢性上咽頭炎の症状を和らげることだけでなく、
元気でイキイキと過ごせる毎日です。
毎年夏になると後鼻漏や慢性上咽頭炎が悪化する方は、
一度、ご自身の胃腸や身体全体の状態を見直してみませんか。
和ひのき薬局では、
お一人おひとりの身体の状態や生活を丁寧にお聞きしながら、
漢方相談を行っています。




