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副鼻腔炎は治ったのに後鼻漏が残った40代女性|漢方相談で見直した「胃腸と回復力」
今回ご紹介するのは、2年前に後鼻漏に悩んで
漢方相談に来られた40代の女性です。
この方は10年以上にわたって、
秋になると副鼻腔炎(蓄膿症)を繰り返していました。
相談に来られる約2年前の11月には黄色い鼻水が頻繁に出るようになり、
耳鼻科を受診。抗生物質による治療を受けました。
その後は良くなったり悪くなったりを繰り返していましたが、
翌年2月頃には副鼻腔炎そのものは改善。
レントゲンでも蓄膿は見られないと言われたそうです。
ところが、後鼻漏だけが残りました。
鼻づまりはありません。
それでも鼻から喉へ流れてくるような不快感はほぼ一定にあり、
口からうまく吐き出すこともできませんでした。
その後、遠方の後鼻漏を専門に診ている耳鼻科も受診されました。
ご本人は「粘膜を焼くような治療を受けた」と記憶されていましたが、
正確な治療名や術式は分かりません。
治療後、喉は楽になったものの、
困っていた後鼻漏には大きな変化がなかったそうです。
そして、その治療から約1年後。
「後鼻漏を何とかしたい」と、当店へ漢方相談に来られました。
ここまでの経過だけを見ると、
どうしても鼻や喉に原因を探したくなります。
しかし、鼻や喉以外のことまで詳しくお聞きすると、
私には別の気になる身体のサインが見えてきました。
■身体全体を見ると気になるサインあり
漢方相談では、後鼻漏だけでなく、
食欲や胃腸、便通、睡眠、疲れやすさ、冷え、風邪のひきやすさなど、
身体全体についてお話を伺います。
この方でまず気になったのが、胃腸の弱さでした。
ご本人にも胃腸が弱いという自覚があり、
普段からあまりお腹が空きません。
さらに食後には、だるさや眠気が出ることもありました。
また、疲れやすく、季節の変わり目には体調を崩しやすい。
特に秋に弱く、風邪ももらいやすく、
風邪をひくときはいつも喉の痛みから始まるとのことでした。
副鼻腔炎は改善している。
鼻づまりもない。
耳鼻科で治療を受け、喉も以前より楽になっている。
それでも後鼻漏が長く残っている。
そこで「後鼻漏をどうやって取るか」だけではなく、
「この身体には十分に回復していく力があるだろうか?」
という視点で考えてみることにしました。
その回復力を考えるうえで注目したのが「胃腸」でした。
■なぜ「胃腸と回復力」を考えたのか
後鼻漏で困っているのに、なぜ胃腸を見るのでしょうか。
中医学では、胃腸は食べたものから
「気血(きけつ)」をつくる大切な場所と考えます。
気血とは簡単にいえば、
身体を動かしたり、温めたり、潤したり、
身体を維持したりするための土台となるものです。
胃腸を「身体を治すための材料と元気をつくる場所」として説明しています。
鼻や喉の粘膜も炎症などで傷ついたあとには
修復し元の状態へ戻ろうとします。
そのためにも身体を養う材料やエネルギーが必要です。
この方には、胃腸の弱さだけでなく、
疲れやすさや風邪をもらいやすいといった特徴もありました。
そのため、鼻や喉だけを見るのではなく、身体を養い、
回復させる力そのものを整える必要があるのではないかと考えました。
漢方相談では、気血を充実させて巡らせることと、
胃腸の働きを整えながら
首から上の余分な水分を処理しやすくすることを意識して、
身体全体を整えるところから始めました。
ただし、
「胃腸が弱いから後鼻漏になる」
という単純な話ではありません。
後鼻漏が長引く背景は人によって違います。
炎症が続いている人、粘液が多い人、
ねばついて流れにくい人、粘膜の潤いが不足している人など、
状態はさまざまです。
この方の場合は、身体全体を見た結果、
胃腸の弱さと体力・回復力が重要なポイントの一つだと考えました。
■胃腸を整えていくと後鼻漏だけでなく「元気」も変化
漢方相談を続けていくと、
長く困っていた後鼻漏は少しずつ気にならなくなっていきました。
もちろん、一直線に良くなったわけではありません。
途中で風邪をひき、喉が痛くなることもありました。
そのようなときには、状態に合わせた漢方を使うこともあり、
比較的早く楽になったことにご本人も驚かれていました。
そして相談を続ける中で、変わったのは
後鼻漏だけではありませんでした。
身体そのものに余裕が出てきたのです。
以前は旅行へ行くと帰宅後に体調を崩して仕事を休むことがありました。
ところが身体が整ってくると、
旅行へ行ったあとも元気に過ごせるようになりました。
さらに、ご家族が風邪やインフルエンザにかかっても、
自分は元気に過ごせたこともありました。
そして今ではフルタイムで仕事をしたあとに
ジムへ行けるほどの余裕も出ています。
後鼻漏が気にならなくなったこと。
旅行後も元気でいられること。
風邪などの影響を受けにくくなったこと。
仕事帰りにジムへ行けること。
これらを別々の変化ではなく、身体を維持し、
崩れても回復できる力が少しずつ高まってきた結果
として考えています。
症状だけを追いかけていれば、
「後鼻漏があるか、ないか」が改善の基準になりがちです。
でも身体を整えることで、その人が以前より疲れにくくなり、
やりたいことを楽しめる余裕まで生まれてくる。
この方には、後鼻漏が楽になった先に、
以前とは違う「元気に過ごせる日常」が生まれていました。
■「悪くならない身体」ではなく「回復できる身体」を目指す
漢方相談のゴールを
「症状がまったく出ない身体にすること」
だけだとは考えていません。
人は生活していれば疲れることもあれば、
季節や忙しさ、睡眠不足などの影響を受けることもあります。
大切なのは、まったく崩れないことではなく、
崩れたとしても、また自分の力で戻ってこられることです。
この方も、最初は後鼻漏に困って相談に来られました。
まずは今あるつらさを楽にする。
僕の中では、これはマイナスの状態をゼロへ戻していく治療相談です。
ところが身体が整ってくると、
相談の目的も自然に変わっていきます。
今度は、ゼロからプラスへ。
旅行を楽しむ。
仕事のあとにジムへ行く。
やりたいことができる身体でいる。
単に症状がない状態を維持するだけではなく、
今ある元気を育てていく。
これを「元気創造」と考えています。
そのためには漢方を飲むだけでなく
自分の身体を知ることも大切です。
体調を崩したときには、
「その前に何をしていたかな?」
「最近、無理をしていなかったかな?」
「食事や睡眠はどうだったかな?」
と振り返ってみる。
何をすると元気になり、
何をすると消耗するのかが分かってくれば、
自分で身体をいたわることができるようになります。
現在、この方との相談間隔は以前より長くなりました。
困った症状に対応するというより、
今の元気な状態を維持できているか
を確認する相談へと変わっています。
自分の身体の声を聞き、自分でいたわり、
多少バランスを崩してもまた戻ってこられる。
そんな身体を育てていくことも、
漢方相談の大切な役割だと思っています。
■後鼻漏が長引いているなら鼻以外のサインも振り返る
もちろん、後鼻漏が長引いている人が、
すべて今回の女性と同じ状態というわけではありません。
後鼻漏が続く背景は一人ひとり違います。
だからこそ
「後鼻漏には何の漢方がいいのだろう?」と処方だけを探す前に、
自分の身体全体を振り返ってみてほしいと思います。
たとえば、
「以前より疲れやすくなっていないか?」
「食事の時間になっても、お腹が空かないことはないか?」
「食後にだるくなったり、眠くなったりしないか?」
「風邪をもらいやすくないか?」
「便通は整っているのか?」
「しっかり眠れるか?」
「季節の変わり目に調子を崩しやすくないか?」
鼻や喉とは関係がないように思えることの中にも、
今の身体の状態を知るヒントが隠れていることがあります。
大切なのは病名だけで判断するのではなく、
「なぜ自分の後鼻漏は長引いているのだろう?」
と、その人の身体の状態から考えることです。
今回の女性では、
そのヒントの一つが「胃腸と回復力」でした。
副鼻腔炎は治ったと言われた。
病院で治療も受けた。
それでも後鼻漏だけが残っている。
そんな状態が長く続いているのであれば、
鼻や喉だけでなく、
一度身体全体から今の状態を見直してみることも
一つの選択肢だと思います。
和ひのき薬局では、
後鼻漏という症状だけで漢方を選ぶのではなく、
これまでの経過や胃腸、食事、睡眠、疲労、便通、冷えなどもお聞きしながら、
「なぜ今の状態が続いているのか」を一緒に考えていきます。
同じような経過で後鼻漏に悩み、
「自分の場合はどこを整えたらいいのだろう?」と感じている方は、
漢方相談をご利用ください。
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長引く背景を詳しく解説しています。
→慢性上咽頭炎が治らない理由|粘膜が回復できない3つの要因
漢方相談に来られた40代の女性です。
この方は10年以上にわたって、
秋になると副鼻腔炎(蓄膿症)を繰り返していました。
相談に来られる約2年前の11月には黄色い鼻水が頻繁に出るようになり、
耳鼻科を受診。抗生物質による治療を受けました。
その後は良くなったり悪くなったりを繰り返していましたが、
翌年2月頃には副鼻腔炎そのものは改善。
レントゲンでも蓄膿は見られないと言われたそうです。
ところが、後鼻漏だけが残りました。
鼻づまりはありません。
それでも鼻から喉へ流れてくるような不快感はほぼ一定にあり、
口からうまく吐き出すこともできませんでした。
その後、遠方の後鼻漏を専門に診ている耳鼻科も受診されました。
ご本人は「粘膜を焼くような治療を受けた」と記憶されていましたが、
正確な治療名や術式は分かりません。
治療後、喉は楽になったものの、
困っていた後鼻漏には大きな変化がなかったそうです。
そして、その治療から約1年後。
「後鼻漏を何とかしたい」と、当店へ漢方相談に来られました。
ここまでの経過だけを見ると、
どうしても鼻や喉に原因を探したくなります。
しかし、鼻や喉以外のことまで詳しくお聞きすると、
私には別の気になる身体のサインが見えてきました。
■身体全体を見ると気になるサインあり
漢方相談では、後鼻漏だけでなく、
食欲や胃腸、便通、睡眠、疲れやすさ、冷え、風邪のひきやすさなど、
身体全体についてお話を伺います。
この方でまず気になったのが、胃腸の弱さでした。
ご本人にも胃腸が弱いという自覚があり、
普段からあまりお腹が空きません。
さらに食後には、だるさや眠気が出ることもありました。
また、疲れやすく、季節の変わり目には体調を崩しやすい。
特に秋に弱く、風邪ももらいやすく、
風邪をひくときはいつも喉の痛みから始まるとのことでした。
副鼻腔炎は改善している。
鼻づまりもない。
耳鼻科で治療を受け、喉も以前より楽になっている。
それでも後鼻漏が長く残っている。
そこで「後鼻漏をどうやって取るか」だけではなく、
「この身体には十分に回復していく力があるだろうか?」
という視点で考えてみることにしました。
その回復力を考えるうえで注目したのが「胃腸」でした。
■なぜ「胃腸と回復力」を考えたのか
後鼻漏で困っているのに、なぜ胃腸を見るのでしょうか。
中医学では、胃腸は食べたものから
「気血(きけつ)」をつくる大切な場所と考えます。
気血とは簡単にいえば、
身体を動かしたり、温めたり、潤したり、
身体を維持したりするための土台となるものです。
胃腸を「身体を治すための材料と元気をつくる場所」として説明しています。
鼻や喉の粘膜も炎症などで傷ついたあとには
修復し元の状態へ戻ろうとします。
そのためにも身体を養う材料やエネルギーが必要です。
この方には、胃腸の弱さだけでなく、
疲れやすさや風邪をもらいやすいといった特徴もありました。
そのため、鼻や喉だけを見るのではなく、身体を養い、
回復させる力そのものを整える必要があるのではないかと考えました。
漢方相談では、気血を充実させて巡らせることと、
胃腸の働きを整えながら
首から上の余分な水分を処理しやすくすることを意識して、
身体全体を整えるところから始めました。
ただし、
「胃腸が弱いから後鼻漏になる」
という単純な話ではありません。
後鼻漏が長引く背景は人によって違います。
炎症が続いている人、粘液が多い人、
ねばついて流れにくい人、粘膜の潤いが不足している人など、
状態はさまざまです。
この方の場合は、身体全体を見た結果、
胃腸の弱さと体力・回復力が重要なポイントの一つだと考えました。
■胃腸を整えていくと後鼻漏だけでなく「元気」も変化
漢方相談を続けていくと、
長く困っていた後鼻漏は少しずつ気にならなくなっていきました。
もちろん、一直線に良くなったわけではありません。
途中で風邪をひき、喉が痛くなることもありました。
そのようなときには、状態に合わせた漢方を使うこともあり、
比較的早く楽になったことにご本人も驚かれていました。
そして相談を続ける中で、変わったのは
後鼻漏だけではありませんでした。
身体そのものに余裕が出てきたのです。
以前は旅行へ行くと帰宅後に体調を崩して仕事を休むことがありました。
ところが身体が整ってくると、
旅行へ行ったあとも元気に過ごせるようになりました。
さらに、ご家族が風邪やインフルエンザにかかっても、
自分は元気に過ごせたこともありました。
そして今ではフルタイムで仕事をしたあとに
ジムへ行けるほどの余裕も出ています。
後鼻漏が気にならなくなったこと。
旅行後も元気でいられること。
風邪などの影響を受けにくくなったこと。
仕事帰りにジムへ行けること。
これらを別々の変化ではなく、身体を維持し、
崩れても回復できる力が少しずつ高まってきた結果
として考えています。
症状だけを追いかけていれば、
「後鼻漏があるか、ないか」が改善の基準になりがちです。
でも身体を整えることで、その人が以前より疲れにくくなり、
やりたいことを楽しめる余裕まで生まれてくる。
この方には、後鼻漏が楽になった先に、
以前とは違う「元気に過ごせる日常」が生まれていました。
■「悪くならない身体」ではなく「回復できる身体」を目指す
漢方相談のゴールを
「症状がまったく出ない身体にすること」
だけだとは考えていません。
人は生活していれば疲れることもあれば、
季節や忙しさ、睡眠不足などの影響を受けることもあります。
大切なのは、まったく崩れないことではなく、
崩れたとしても、また自分の力で戻ってこられることです。
この方も、最初は後鼻漏に困って相談に来られました。
まずは今あるつらさを楽にする。
僕の中では、これはマイナスの状態をゼロへ戻していく治療相談です。
ところが身体が整ってくると、
相談の目的も自然に変わっていきます。
今度は、ゼロからプラスへ。
旅行を楽しむ。
仕事のあとにジムへ行く。
やりたいことができる身体でいる。
単に症状がない状態を維持するだけではなく、
今ある元気を育てていく。
これを「元気創造」と考えています。
そのためには漢方を飲むだけでなく
自分の身体を知ることも大切です。
体調を崩したときには、
「その前に何をしていたかな?」
「最近、無理をしていなかったかな?」
「食事や睡眠はどうだったかな?」
と振り返ってみる。
何をすると元気になり、
何をすると消耗するのかが分かってくれば、
自分で身体をいたわることができるようになります。
現在、この方との相談間隔は以前より長くなりました。
困った症状に対応するというより、
今の元気な状態を維持できているか
を確認する相談へと変わっています。
自分の身体の声を聞き、自分でいたわり、
多少バランスを崩してもまた戻ってこられる。
そんな身体を育てていくことも、
漢方相談の大切な役割だと思っています。
■後鼻漏が長引いているなら鼻以外のサインも振り返る
もちろん、後鼻漏が長引いている人が、
すべて今回の女性と同じ状態というわけではありません。
後鼻漏が続く背景は一人ひとり違います。
だからこそ
「後鼻漏には何の漢方がいいのだろう?」と処方だけを探す前に、
自分の身体全体を振り返ってみてほしいと思います。
たとえば、
「以前より疲れやすくなっていないか?」
「食事の時間になっても、お腹が空かないことはないか?」
「食後にだるくなったり、眠くなったりしないか?」
「風邪をもらいやすくないか?」
「便通は整っているのか?」
「しっかり眠れるか?」
「季節の変わり目に調子を崩しやすくないか?」
鼻や喉とは関係がないように思えることの中にも、
今の身体の状態を知るヒントが隠れていることがあります。
大切なのは病名だけで判断するのではなく、
「なぜ自分の後鼻漏は長引いているのだろう?」
と、その人の身体の状態から考えることです。
今回の女性では、
そのヒントの一つが「胃腸と回復力」でした。
副鼻腔炎は治ったと言われた。
病院で治療も受けた。
それでも後鼻漏だけが残っている。
そんな状態が長く続いているのであれば、
鼻や喉だけでなく、
一度身体全体から今の状態を見直してみることも
一つの選択肢だと思います。
和ひのき薬局では、
後鼻漏という症状だけで漢方を選ぶのではなく、
これまでの経過や胃腸、食事、睡眠、疲労、便通、冷えなどもお聞きしながら、
「なぜ今の状態が続いているのか」を一緒に考えていきます。
同じような経過で後鼻漏に悩み、
「自分の場合はどこを整えたらいいのだろう?」と感じている方は、
漢方相談をご利用ください。
あわせて読みたい
►副鼻腔炎や鼻炎を繰り返し、後鼻漏が長引いている方へ。
鼻だけでなく、胃腸の働きや身体の「処理する力」という視点から、
長引く背景を詳しく解説しています。
→副鼻腔炎・鼻炎など「鼻タイプ」の後鼻漏が長引く背景
►後鼻漏がなかなか治らず、「自分はなぜ長引いているのだろう?」と感じている方へ。
鼻・のど・粘膜の状態を6つの視点に分けて、後鼻漏の全体像を解説しています。
→後鼻漏が治らない|鼻・のど・粘膜の状態を6つの視点で解説
►慢性上咽頭炎の治療を受けても、後鼻漏や喉の不快感が残っている方へ。
炎症だけでなく、粘膜の潤いや回復力という視点から、
長引く背景を詳しく解説しています。
→慢性上咽頭炎が治らない理由|粘膜が回復できない3つの要因




