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後鼻漏で眠れない|肥厚性鼻炎による鼻づまりが漢方で改善した60代男性の症例
「横になると鼻が詰まって息ができない」
「鼻づまりがひどく、上半身を起こして眠っている」
後鼻漏(こうびろう)とひどい鼻づまりで、
夜も十分に眠れなかった60代男性の漢方相談の症例です。
この方は耳鼻科で肥厚性鼻炎と診断されており、
鼻の粘膜が大きく腫れ、
ほとんど鼻呼吸ができない状態でした。
漢方相談では、鼻の状態だけでなく、
もともとの胃腸の弱さなど身体全体を確認しながら、
漢方で体質を整えていきました。
その結果、徐々に鼻粘膜の腫れが引き、
自然に鼻呼吸ができるようになりました。
また、長年続いていた後鼻漏も改善しました。
さらに、毎年ひどかった花粉症にも良い変化が見られました。
今回は、その経過をご紹介します。
■肥厚性鼻炎による鼻づまりで眠れない状態に
もともとのご相談は、約3年前から続いている後鼻漏でした。
耳鼻科にも通院されていましたが、
・常に鼻が詰まっている
・点鼻薬が効かなくなってきている
・長い時間、鼻呼吸ができない
という状態でした。
特につらかったのが、夜の鼻づまりです。
横になると鼻が詰まって息ができず、
上半身を起こして眠っていたそうです。
また、お仕事ではプレゼンをする機会がありました。
鼻呼吸ができず、口呼吸になるため、
長く話し続けることも難しくなっていました。
鼻づまりによって、
睡眠だけでなく仕事にも大きな支障が出ていたのです。
実際に鼻の中を確認すると、粘膜が大きく腫れ、
左右がくっつくように狭くなっていました。
空気の通り道がほとんどない状態でした。
■肥厚性鼻炎とは?鼻の粘膜が厚くなり、鼻づまりが続く状態
肥厚性鼻炎とは、鼻の中の粘膜、
特に下鼻甲介(かびこうかい)と呼ばれる部分が厚くなり、
鼻の空気の通り道が狭くなる状態です。
そのため、鼻づまりが慢性的に続き、
鼻呼吸がしにくくなります。
鼻づまりが強くなると、
口呼吸が増えたり、
睡眠に支障が出たりすることもあります。
今回の男性も、下鼻甲介の腫れが強く、
ほとんど鼻呼吸ができない状態でした。
さらに、後鼻漏も続いていました。
ただし、
肥厚性鼻炎の方がすべて後鼻漏になるわけではなく、
後鼻漏の原因も人によって異なります。
■鼻だけでなく、胃腸の弱さにも注目しました
この方には、
・後鼻漏
・肥厚性鼻炎によるひどい鼻づまり
・花粉症
といった鼻の症状がありました。
しかし、漢方相談で確認したのは鼻の状態だけではありません。
お話を詳しく伺うと、
もともと胃腸が弱く、
下痢をしやすいことが分かりました。
中医学では、
鼻の症状を考える際にも、
胃腸の働きや気血の巡りなど、
身体全体の状態を大切にします。
この方の場合も、
胃腸の弱さや鼻粘膜の腫れやすさを考慮し、
・気血の巡りを整える漢方
・胃腸の働きを支える漢方
を中心に、体質を整えていくことにしました。
後鼻漏や鼻づまりが続く背景には、
鼻の状態だけでなく、
胃腸の弱さや身体の巡りが関係している場合もあります。
鼻の症状が続く背景については、
こちらの記事でも詳しく説明しています。
→副鼻腔炎・鼻炎など「鼻タイプ」の後鼻漏が長引く背景
■鼻の粘膜の腫れが引き、少しずつ空気が通るように
漢方を続けていく中で、印象的だったのが鼻の中の変化です。
初めは鼻の粘膜が大きく腫れ、左右が張り付くような状態でした。
ところが、経過を確認していくと、
少しずつ変化が見られるようになりました。
最初は、
ほとんどなかった空気の通り道に、
上下のすき間ができ始めました。
その後、徐々に空気が通るようになり、
最終的には下鼻甲介の腫れも引いていきました。
そして、自然に鼻呼吸ができる状態になったのです。
それに伴い、約3年間続いていた後鼻漏も改善していきました。
ご本人がおっしゃった言葉が印象に残っています。
「鼻で呼吸できるって、こんなに楽なんですね」
以前は横になると鼻が詰まり、
上半身を起こして眠っていた方です。
鼻で自然に呼吸できるようになったことは、
日常生活にとって大きな変化でした。
また、
もともとあった下痢も改善し、
胃腸の状態も安定していきました。
■翌春、毎年ひどかった花粉症にも変化が
この方には、もう一つ印象的な出来事がありました。
もともと3月から5月にかけて花粉症がありましたが、
初回相談は花粉症のシーズン外だったため、
詳しい状態までは伺っていませんでした。
ところが、
翌春の花粉症の時期にご来店された際、
改めてお話を聞くと、以前は想像以上につらかったことが分かりました。
毎年、
・透明な鼻水が止まらない
・マスクの中にティッシュを入れていないと過ごせない
・職場でも特に花粉症がひどい
という状態だったそうです。
そこで、
「今年はどうですか?」
とお聞きしました。
すると、
「そういえば……すごく楽です」
とのことでした。
毎年、職場ではご自身が一番花粉症で困っていたのに、
その年はむしろ周りの方のほうがつらそうだったそうです。
鼻づまりや後鼻漏の相談から始まりましたが、
身体を整えていく中で、花粉症にも良い変化が見られたのです。
■胃腸を整えることが、鼻の改善にもつながったと考えています
中医学では、鼻は五臓の「肺」と関係が深く、
その肺の働きを「脾(胃腸)」が支えると考えます。
胃腸が弱っていると、
身体に必要な気を十分に生み出せず、
肺の働きにも影響すると考えるのです。
この方も、もともと下痢をしやすいという
胃腸の弱さがありました。
漢方で気血の巡りや胃腸の働きを整えていく中で、
・下痢が改善した
・下鼻甲介の腫れが引いた
・自然に鼻呼吸ができるようになった
・約3年間続いていた後鼻漏も改善した
・翌春には花粉症も楽になった
という変化が見られました。
すべての変化が胃腸の改善だけによるものとは断定できませんが、
この方の身体を考えるうえで、
胃腸の弱さは大切な手がかりだったと感じています。
■後鼻漏や肥厚性鼻炎が続くときは、身体全体を見ることも大切
今回の60代男性は、後鼻漏だけでなく、
肥厚性鼻炎による鼻づまりで眠ることも仕事で話すことも難しい状態でした。
しかし、鼻の症状だけでなく、
胃腸の弱さや気血の巡りなども考えながら漢方を続ける中で、
鼻呼吸ができるようになりました。
さらに、後鼻漏も改善し、翌春には花粉症にも良い変化が見られました。
もちろん、
後鼻漏や肥厚性鼻炎の原因や経過は人によって異なり、
同じように改善するとは限りません。
だからこそ、和ひのき薬局では、
今ある症状だけでなく、
その症状が出ている身体の状態を
詳しくお聞きしています。
後鼻漏がなかなか治らない背景については、
こちらの記事でもまとめています。
→後鼻漏が治らない理由|鼻・のど・粘膜の状態を6つの視点から解説
後鼻漏や鼻づまりが続き、
日常生活に支障が出ている方は、
和ひのき薬局までご相談ください。




