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後鼻漏が治ったのに再発した|繰り返す人の状態と改善例(60代女性)

後鼻漏が治ったのに再発した|繰り返す人の状態と改善例(60代女性)

後鼻漏が治ったのに再発した|繰り返す人の状態と改善例(60代女性)

「後鼻漏がよくなったと思ったのに、また出てきた」

「薬を飲んでいる間は楽だったのに、やめると元に戻ってしまう」

このように、一度改善した後鼻漏(こうびろう)が再発し、
繰り返している方からのご相談があります。

後鼻漏が再発する背景には、症状が改善していても、
身体の状態が十分に整っていないことが関係している場合があります。

なぜなら、鼻や喉の症状が軽くなっても、
胃腸の弱さや余分な水分の停滞、身体の巡りの滞りなど、
後鼻漏が起こりやすい背景が残っていることがあるからです。

実際に、長引く後鼻漏と副鼻腔炎でお困りだった60代女性は、
漢方を服用して約2か月で後鼻漏がほとんど気にならなくなりました。

しかし、服用を中断した約2週間後に再発し、再びご相談に来られました。

今回は、この方の症例を通して、
後鼻漏が再発する背景と、
良い状態を維持できる身体づくりについてお伝えします。


■後鼻漏と副鼻腔炎を繰り返していた60代女性
この方は、長引く後鼻漏を主訴にご来店されました。

詳しくお話を伺うと、
・右ほほの痛み
・右上の歯の痛み
・額の頭痛
・めまい
・目の疲れ
・朝起きると粘液を吐き出す
といった症状がありました。

特に朝は、喉に粘液が張り付くような不快感がありました。

また、副鼻腔炎も繰り返していました。

鼻や喉の不調だけでなく、
頭痛やめまいなど、複数の症状が重なっている状態でした。


■後鼻漏が続いていた背景に何があったのか?
右ほほや歯の痛み、額の頭痛などから、
副鼻腔の炎症や粘液の排出がうまくいっていない状態が考えられました。

副鼻腔に炎症が起こると、
粘膜が腫れたり、
粘液が排出されにくくなったりすることがあります。

その結果、鼻水が喉へ流れる後鼻漏につながる場合があります。

ただし、漢方相談では鼻の状態だけを見ているわけではありません。

この方には、さらに気になる身体の状態がありました。

それが、
・手足の冷え
・肩こり
・胃腸の働きの弱さ
といった点です。

漢方では、こうした状態を
「脾虚(ひきょ)」
「痰湿(たんしつ)」
「巡りの滞り」
という視点から考えました。

脾虚とは、胃腸を中心とした消化吸収や水分代謝の働きが弱っている状態です。

痰湿とは、身体の中で余分な水分が停滞している状態を指します。

この方は、胃腸の働きが弱く、
余分な水分をうまく処理できないことに加えて、
身体の巡りも滞りやすい状態と考えました。

つまり、
余分な水分が溜まりやすく、さらに排出されにくい
このような身体の状態が、
後鼻漏を長引かせる背景の一つになっていると捉えたのです。

鼻の不調が続く背景に、
胃腸の弱さや余分な水分の停滞が関係する場合については、
こちらの記事でも詳しく説明しています。
→副鼻腔炎・鼻炎など「鼻タイプ」の後鼻漏が長引く背景


■漢方服用から約2か月で後鼻漏が改善
この方には、今ある症状を楽にすることと、
身体全体の状態を整えることの両方を考えて
漢方をご提案しました。

一つは、停滞している粘液の排出を助けること。

もう一つは、胃腸の働きや身体の巡りを整え、
余分な水分が溜まりにくい状態を目指すことです。

漢方を服用していただくと、
約2か月で後鼻漏はほとんど気にならない状態になりました。

さらに、

・頭痛が起こりにくくなった
・めまいが起こりにくくなった
・不調が出ても以前ほど長引かなくなった
という変化も見られました。

私が注目したのは、
後鼻漏だけでなく、
頭痛やめまいにも変化があったことです。

鼻や喉の症状だけでなく、
身体全体の状態が整い始めている可能性を感じました。


■漢方を中断した約2週間後に後鼻漏が再発
後鼻漏がほとんど気にならなくなると、
「もう大丈夫かな」
と思われたのでしょう。

次第に漢方の服用が途切れ、そのまま中断されました。

ところが、中断して約2週間後。

再び後鼻漏が出てきて、不快感がぶり返してしまいました。

そして、再度ご相談に来られました。

服用中断と再発には時間的な関係がありましたが、
中断だけが原因だったとは断定できません。

ただ、この方の場合は、症状が軽くなっても、
後鼻漏を繰り返しやすい身体の背景がまだ残っていた可能性を考えました。


■症状が改善しても再発するのはなぜ?
今回の症例で大切なのは、
後鼻漏が改善したことと、
後鼻漏が起こりにくい身体へ整ったことは、
必ずしも同じではないという点です。

例えば、余分な水分が溜まりやすい身体の状態が続いていれば、
一度粘液が減っても、再び不調が現れる可能性があります。

そのため、症状が楽になった後も、
胃腸の働きや生活習慣、
身体の回復状態などを確認していくことが大切だ
と考えています。

もちろん、後鼻漏の再発には、
副鼻腔炎や鼻炎の再燃、アレルギーなどが関係する場合もあります。

再発の原因は一人ひとり異なります。


■後鼻漏を繰り返さないために大切なこと
漢方相談では、
今ある症状を楽にすることだけでなく、そ
の症状が繰り返し起こる背景にも目を向けます。

今回の方では、
胃腸の弱さや冷え、
巡りの滞りに注目しました。

しかし、別の方では、睡眠不足や疲労、食生活、粘膜の乾燥など
が関係していることもあります。

そのため、
「後鼻漏が再発したから、この漢方がよい」
と一律に考えることはできません。

大切なのは、
なぜその方の身体に後鼻漏が起こり、
繰り返しているのかを考えることです。

後鼻漏を漢方で考える際の、
粘液の量や流れを整える視点については、
こちらの記事で詳しく説明しています。
→後鼻漏の漢方的な治し方|粘液の「量と流れ」を整える視点


■まとめ|後鼻漏の再発を防ぐために身体全体を整える
後鼻漏が一度改善しても、
身体の状態が十分に整っていなければ、
再び症状が現れることがあります。

今回の60代女性は、
漢方を服用して約2か月で
後鼻漏がほとんど気にならなくなりました。

頭痛やめまいにも良い変化が見られました。

しかし、
服用を中断した約2週間後に
後鼻漏が再発しました。

この症例から感じるのは、
症状が楽になることだけでなく、
良い状態を維持できる身体へ整えることの大切さです。

漢方相談では、
・今、どのような症状で困っているのか
・なぜ、その症状が起こっているのか
・身体のどこに弱りや滞りがあるのか
・どうすれば元気な状態を維持しやすくなるのか
といったことを、一人ひとりのお話を伺いながら考えていきます。

私が目指しているのは、
単に症状が出なくなることだけではありません。

身体のバランスが整い、
元気な状態を維持できること。

そして、多少の不調があっても、
自分の力で回復しやすい身体へ整えていくことです。

後鼻漏がなかなか治らない方や、
一度改善しても繰り返してしまう方は、
症状だけでなく、
身体全体の状態を見直すことも一つの視点になります。

和ひのき薬局では、
今ある症状だけでなく、
その方の生活や体質も含めて漢方相談を行っています。

後鼻漏が再発してお困りの方は、ご相談ください。

また、
後鼻漏がなかなか治らない背景について、
より広い視点から知りたい方は、
こちらの記事も参考にしてください。
→後鼻漏が治らない理由|鼻・のど・粘膜の状態を6つの視点から解説