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喉に痰が絡んで出ない後鼻漏|前と同じ漢方が効かない理由と対処法(50代女性)

喉に痰が絡んで出ない後鼻漏|前と同じ漢方が効かない理由と対処法(50代女性)

喉に痰が絡んで出ない後鼻漏|前と同じ漢方が効かない理由と対処法(50代女性)
痰がのどに絡んで出ない後鼻漏でお悩みの方へ。
前に効いた漢方が今回は効かないのはなぜか?
症例をもとに「余分な水」と「乾燥」という体の違いと整え方を解説します。

「痰がのどに絡んで出せない」…それ、後鼻漏かもしれません
「のどに痰が絡んで、いつも気持ち悪い」
「出そうで出ない感じがずっと続いている」

このような症状でお困りの方が
和ひのき薬局には多く来られます。

でも実は、この「痰が出せない」状態は、
あくまで「結果」であって、
本当に見るべきは
「なぜ、そうなっているのか?」
という原因や体質の違いです。

原因が違えば、
使うべき漢方薬も
まったく違ってきます。

 
■50代女性のケース
約3年前、後鼻漏でお困りの女性が相談に来られました。

主な症状は:
・鼻水がのどに流れてくる
・痰が切れず、のどにずっと絡んでいる
・のどのイガイガ感
・咳が長引いている
こうした症状が重なり、日常生活にも支障が出ていました。

体の状態をしっかり伺うと、
この方はもともと間食習慣があり
余分な水分がうまく処理できずに
「痰」として残りやすい状態でした。

そこで
「二陳湯(にちんとう)」という痰湿を抜く漢方をベースに
他の漢方も併用して体質改善を行いました。

すると、後鼻漏の症状は改善し
良くなっていきました。

それから他の不調も相談を受けて
リウマチが落ちついて鎮痛剤を減量したり
HbA1cが下がって糖尿病薬を減量したり
色々と体質の改善もできるように
なっていきました。

体力も高まってだるさが無くなったり
睡眠の質が上がったり
身体は元気になりました。

最初の後鼻漏について
状態がとても良いので来店されても症状を訴える間隔は
だんだん間が空いていました。


■二陳湯はどんな時に使われる漢方?
今回出てきた二陳湯(にちんとう)は、
痰や余分な水分が身体にたまっている状態に使われる
代表的な漢方処方です。

中医学では、身体に余分な水分が停滞した状態を
「痰湿(たんしつ)」と考えることがあります。

たとえば、
・痰が多い
・鼻水が多い
・胃がもたれる
・吐き気がある
・身体が重だるい
など、「余分な水」が関係している時に
二陳湯のような処方を検討することがあります。

後鼻漏でも、鼻水や痰が多く、
胃腸で水分をうまく処理できていないような状態では、
二陳湯の考え方が合うことがあります。

ただし、
「痰がのどに絡む=二陳湯」
というわけではありません。

今回の方も、以前は二陳湯が合っていました。

ところが今回は、
同じように「痰がのどに絡んで出せない」という症状があっても、
身体の状態は以前とは変わっていました。

余分な水をさばくことが必要な時と、
乾燥して潤いが不足している時では、
漢方の考え方も変わります。

大切なのは処方名ではなく、
「今、なぜ痰が出しにくくなっているのか?」
を考えることです。

以前効いた漢方だからといって、
今回も同じ漢方が合うとは限りません。

後鼻漏や慢性上咽頭炎の漢方を、
処方名だけではなく
「今、粘膜で何が起きているのか」
という視点から考える方法については、
こちらの記事で詳しくまとめています。
→ 慢性上咽頭炎と漢方|症状・体質に合わせた漢方薬の考え方
 

■再発時、「前と同じ漢方」を使わなかった理由
最近、その方が来店された時に
「また鼻の調子が悪くて…前と同じ漢方をください」
と言われました。

しかし
あえて一度立ち止まり、
詳しくお話を伺いました。

「同じ症状でも、同じ状態とは限らない」
そう感じたからです。

すると今回は、
・のどの乾燥が強く
・粘膜がカサついている状態
と、以前とは違う状態になっていました。

以前は「余分な水分」が問題でしたが、
今回は逆に「潤い不足」の状態です。

そこで今回は、
潤いを補うタイプの漢方薬をご提案。

1週間後、「すごく効いて、痰がちゃんと出るようになりました!」
と笑顔で再来店されました。

 
■同じ症状でも、原因が違えば処方は変わる
「痰が絡んで出せない」という症状は同じでも、
ある時は「余分な水分を抜く」必要があり、
別の時には「水分を補って潤す」必要がある
というように、
体の状態によって対応は大きく変わります。

つまり

症状だけで漢方薬を選ぶことはできません。

「前に効いたから」「他の人が良くなったから」
そうした理由で同じものを使っても、
かえって症状をこじらせることもあるのです。


■漢方は体質とタイミングが大切です
漢方薬は病名で決めるものではなく、
その人の体質と今の状態を見て選ぶものです。

そしてもう一つ大切なのが、
体は常に変化しているということ。

以前と同じ不調に見えても、
中身はまったく違っていることがよくあります。


■まとめ:今の「痰の絡み」に、本当に合った対策を
もしあなたが今、
「のどに絡む痰がとれなくてつらい」
「前に効いた漢方が今回は効かない…」
「病院では異常がないと言われたけどつらい」
というような悩みを抱えているなら、
ぜひ一度ご相談ください。

和ひのき薬局では、
まずしっかりとお話を伺い、
今の体の状態を一緒に整理したうえで、
その方に合った整え方をご提案しています。

「自分の場合はどうなんだろう?」
そう感じた方は、
すでに身体からのサインに気づき始めています。

身体は常に変化しているからこそ、
その時の状態に合った整え方が必要になります。

一人で抱えず、
今の状態に合った整え方を知るために、
必要なタイミングでご相談ください。


今回のように、後鼻漏は一つの原因だけで起きているのではなく、
いくつかの要因が重なっているケースが多く見られます。

今回のケースも、その中の一つのタイプに過ぎません。

実際には体質や生活背景によって、
原因や整え方は大きく変わってきます。

後鼻漏が治らない理由やタイプの違いについては、
こちらで詳しくまとめています。
→後鼻漏・上咽頭炎が治らない理由|6つのタイプ別に原因と改善の考え方を解説