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ストレスでアトピー悪化

ストレスでアトピー悪化

慢性段階のアトピーで身体の陰血(潤い)不足の改善に
取り組んでもらっている大学生の方で、
試験前に赤みとかゆみの悪化(特に首から上)がありました。

もともと皮膚科でステロイドの外用治療をしていましたが
繰り返すことと範囲が広がっているので
8か月前から当店へお越し頂いてます。


急性症状(ジクジク・赤班・ブツブツ)は随分と良くなり
現在は慢性段階(カサカサ・ゴワゴワ・紅斑)に入り
肌を潤しバリア機能を高める体質改善を行っています。

この段階は、冒頭にも書きましたが
皮膚の陰血(潤い)不足を改善する段階です。

熱に対して冷ます陰血が少ないので
身体に余分な熱を溜めないことは
大切なことの一つになります。

その段階で、学校のテストは
いつもあることではなく
普段の生活リズムが変わって
心身共に負荷がかかります。

中医学では、ストレスは「気滞」と言い、
気の流れを悪くします。

ストレスから五臓の「肝」の疏泄作用が乱れ、
肝鬱気滞となり、血瘀(血の滞り)も生じて
気血の巡りが悪くなった結果、
皮膚の新陳代謝・回復を悪くします。

(尚、疏泄とは、気の運動・精神活動・胃腸の消化など
の働きを調節することを言います。)

そして、気滞がしばらく続くと
「肝」の蔵血作用(血の貯蔵・調節)が低下して
血虚(血の不足)状態になり、皮膚の栄養(血)が不足して
乾燥状態も悪化します。

他に、血虚からの内風による掻痒感も起こります。

これらのことから、皮膚は弾力性を無くして
肥厚化(ゴワゴワ)します。

血瘀になると皮膚の色も黒っぽくなります。

また、ストレスが、身体にとって大きな負担になると
肝鬱化火と言って、身体に余分な熱も生まれます。

熱は上に登るので、首から上に行き、
顔の赤味やのぼせ感が出るようになります。

そして、その熱は、皮膚の潤い不足により
掻痒感も招きます。


長々と書きましたが、この様にストレスは、
皮膚症状を急変させる悪化要因の一つになります。


アトピーやニキビ他慢性皮膚病を改善したい時の
ストレスから起こるバランスの乱れを整えるのは
西洋医学の安定剤等よりも中医学の方が得意です。

中医学でストレスから起こる肝鬱気滞を
漢方薬で整えることで
上記のような悪化の流れを遮断し
アトピーのかゆみ・赤味は起こりにくくなります。

ストレスがかかっても漢方薬を上手に使い、
悪化させない様にすることで
慢性段階の皮膚症状改善は、
足を引っ張られないようになります。


アトピーの場合は、特に皮膚症状が良くなったり悪くなったり
自己流だと波は大きいので、私もそうでしたが
「アトピーは治らない」とあきらめ思考が根深くなってしまいます。

皮膚は、必ず垢としてはがれますし、
細胞は入れ替わっているので
コツコツ皮膚改善に必要なことをやり続けて
良い皮膚の再生を目指していきましょう!

「アトピー症状が出ない状態の維持」をゴールに、
アトピーの悩みからの卒業を(短距離走ではなく)
マラソンを走るつもりで目指しましょう!


「漢方薬とスキンケア&生活養生」
でアトピー体質改善!!!

ちなみに、来店前の試験期間中
皮膚症状の悪化から試験を受けに行けなくなったそうですが
漢方を飲みだして、試験中のストレス・睡眠不足も
乗り越えられる位に気力ある体力も向上しています。

試験が終われば、赤みはすぐに引いた様子で
以前に比べて格段に皮膚は強くなっています。

根気よくアトピーの出ない状態が維持できる
身体になるまで、しっかり責任を持って
サポートしたいと思っています。