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【後鼻漏 症例】花粉症→慢性鼻炎→後鼻漏へ長引いた原因は「胃腸の弱り(脾虚ひきょ)」だった事例
「胃腸の弱り(脾虚・ひきょ)」と「冷え」から起こった事例
病院で治療していても、
・鼻水がのどに流れる
・のどがイガイガする
・のどに違和感がある
・のどが痛い
といった症状がなかなか治らない、
というご相談はよくあります。
このような症状の背景には、
「後鼻漏」が関係していることが多いです。
後鼻漏とは鼻水がのどに流れている状態のことです。
病名ではなく、あくまで状態を表す言葉です。
実は、鼻水は健康な人でものどに流れています。
鼻汁は空気を加湿したり、
ウイルス・ゴミ・花粉などを洗い流して
粘膜を守る大切な役割をしています。
研修会では、鼻汁は1日に約1〜1.5リットルくらい
出ていると教わりました。
つまり、鼻水がのどに流れること自体は異常ではありません。
なぜ後鼻漏としてつらく感じるのでしょうか?
問題になるのは、
・量が多い
・ドロドロしている
・ネバネバしている
といった状態です。
こうなると、
・のどに張り付く感じ
・イガイガ
・違和感
・咳払いしたくなる感じ
などが起こります。
当店のご相談の方をみていると、
・カゼを引いた後から気になり出した
・コロナ感染後に続いている
・もともと鼻炎や花粉症がある
・上咽頭炎と診断された
・副鼻腔炎(蓄膿症)になってから不快になった
といったように、何かをきっかけに
後鼻漏が長引いているケースが多いです。
中には、逆流性食道炎、上咽頭炎、気管支炎、咳ぜんそくなど
と言われることもあります。
もちろんそうした病気そのものへの対応も大切ですが、
実際には後鼻漏が続いていることが、
のどの不快症状を長引かせている場合も少なくありません。
西洋医学の診断は参考にしますが、漢方では
「なぜその状態が続いているのか」
「体のバランスはどう乱れているのか」
を考えます。
気・血・水(津液)の乱れがどうなっているのか?
さらに五臓の働きも合わせて見ながら、
原因を考えていきます。
先日の事例
先日ご相談いただいた方は、
もともと季節性の鼻炎(花粉症)がありました。
それが次第に一年中鼻の症状が出るようになり、
3年ほど前から後鼻漏に困るようになったとのことでした。
慢性的に長引いている状態は、
こうした体質的な背景を考える必要があるため、
漢方が力を発揮しやすい分野だと感じています。
この方の場合、詳しくお話を伺っていくと、
主な問題は
「胃腸の弱り(脾虚)」と「冷え」
にあると判断しました。
鼻汁は薄い黄色で、
ドロドロとした粘りがある状態でした。
後鼻漏というと鼻だけの問題に見えますが、
漢方では胃腸の弱りが水分代謝を乱し、
粘りのある鼻水につながると考えることがあります。
そのため、
この方には体質に合わせて必要な漢方薬を
3種類組み合わせてご提案しました。
3週間後に来店されたときには、
相談前の不快感を100点満点とすると、
50点くらいまで減ったとのことでした。
のどに落ちる鼻水の色も白色だけになり、
量も減ってきていました。
さらに3週間後には、点数は30点ほどまで減少。
日中はほとんど気にならず、
朝起きたときだけ後鼻漏を感じる程度になりました。
この時点で1種類は減量し、
他の2種類は同じ量で継続してもらいました。
漢方薬は「後鼻漏ならこれ」と
決まっているものではなく、
状態に合わせて調整していくことが大切です。
脾虚(ひきょ)の特徴について
この方のように、脾虚がある方には
・朝ごはんの前に空腹感がない
・間食が多い
・便がゆるめ
・食後に眠気が出る
・冷えに弱い
・胃がもたれやすい
といった傾向が見られることが多いです。
こうした土台がそのままだと、
一時的に良くなっても再発しやすくなります。
ですので、漢方薬だけでなく、
食事や生活の見直しもとても大切です。
漢方薬をやめたらまた再発した、
では意味がありません。
できるだけ繰り返さない状態まで
整えていくことが大切だと思っています。
後鼻漏で困っている方の中には、
「耳鼻科にも行った」
「薬も飲んでいる」
「それでも治らない」
という方が少なくありません。
そんなときは、鼻だけを見るのではなく、
体質を見直すという視点が役立つことがあります。
後鼻漏だからこの漢方薬、
と単純に決められるものではありません。
一人ひとり、起こっている原因も背景も違います。
後鼻漏でお困りの方は、ご予約の上、
じっくりお話を聞かせてください。
体質に合わせて漢方薬と養生の両面からご提案させていただきます。
「どこに行っても治らなかった」
と感じている人にこそ、
体質から見直すという視点を
持っていただけたらと思います。
つらい症状で悩むあなたが、
少しでも希望を持てますように。




