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花粉症から一年中の後鼻漏に|3年間悩んだ方の漢方改善例
「花粉症だったのに、いつの間にか一年中鼻の調子が悪くなった」
「鼻水がのどに流れる後鼻漏が、何年も続いている」
花粉症や慢性鼻炎から後鼻漏(こうびろう)になり、
なかなか治らないというご相談があります。
今回ご紹介するのは、
花粉症から一年中鼻の症状が出るようになり、
約3年間、後鼻漏に悩んでいた方の症例です。
漢方相談で身体全体の状態を確認したところ、
胃腸の弱り(脾虚)と冷えが背景にある
と考えました。
体質に合わせた漢方薬と養生に取り組んでいただいた結果、
約6週間で後鼻漏の不快感は、相談前の100から30程度まで減少しました。
後鼻漏は鼻だけの問題とは限りません。
今回は、胃腸の弱りと冷えに着目した改善例をご紹介します。
■花粉症から一年中の鼻炎、そして3年間続く後鼻漏へ
この方は、もともと季節性の鼻炎、
いわゆる花粉症がありました。
ところが、次第に季節に関係なく
鼻の症状が出るようになりました。
さらに、約3年前から鼻水がのどへ流れる
後鼻漏に悩むようになったとのことでした。
ご相談時の鼻水は薄い黄色で、ドロドロとした粘りがありました。
後鼻漏とは、鼻水がのどへ流れる状態を指します。
鼻水は健康な人でものどへ流れていますが、
量が多かったり、粘りが強かったりすると、
のどの違和感や不快感につながることがあります。
この方の場合も、粘りのある鼻水が続いていることが特徴でした。
■鼻だけでなく、胃腸の弱りと冷えに着目
漢方相談では、鼻水の色や粘りだけでなく、
胃腸の働き、冷え、食事や生活習慣なども確認します。
この方のお話を詳しく伺った結果、
主な問題は「胃腸の弱り(脾虚)」と「冷え」にある
と判断しました。
漢方でいう「脾」は、食べ物から身体に必要なものをつくり、
水分を適切に巡らせる働きにも関係しています。
胃腸の働きが弱ると、
水分をうまく処理できず、
余分な水が身体にたまりやすくなると考えます。
その結果、
鼻水が増えたり、
粘りのある鼻水が続いたりすることがあります。
また、冷えも身体の水分代謝に影響すると考えます。
つまり、この方の後鼻漏は、
鼻だけを見ていては分からない
身体全体の状態が関係していると考えたのです。
そこで、
体質に合わせて3種類の漢方薬を
組み合わせてご提案しました。
もちろん、漢方薬だけでなく、
食事や生活習慣を整える養生も大切にしています。
■3週間後、後鼻漏の不快感が100から50へ
漢方薬を始めて3週間後に来店されたとき、変化が見られました。
相談前の後鼻漏の不快感を100とすると、
50程度まで減ったとのことでした。
さらに、
薄い黄色だった鼻水は白色になり、
量も減ってきていました。
鼻水の色だけで改善を判断することはできませんが、
この方の場合は、不快感や鼻水の量にも変化が見られました。
長年続いていた後鼻漏に、少しずつ変化が現れてきたのです。
■さらに3週間後、日中はほとんど気にならない状態へ
その後、さらに3週間が経過しました。
後鼻漏の不快感は、100から30程度まで減少。
日中はほとんど気にならず、
朝起きたときだけ後鼻漏を感じる程度になりました。
この時点で、
3種類の漢方薬のうち1種類を減量し、
残りの2種類は同じ量で継続していただきました。
漢方薬は「後鼻漏ならこの処方」と決まっているわけではありません。
身体の状態や改善の経過を確認しながら、
必要に応じて調整していきます。
この方も、約3年間続いていた後鼻漏が、
約6週間で日中はほとんど気にならない状態まで改善しました。
ただし、この時点で完全に症状がなくなったわけではありません。
引き続き、身体の状態を整えていくことが大切だと考えました。
■胃腸の弱り(脾虚)がある人の特徴
漢方でいう脾虚がある方には、
次のような傾向が見られることがあります。
・朝ごはんの前に空腹感がない
・食後に眠くなりやすい
・胃がもたれやすい
・便がゆるくなりやすい
・冷えに弱い
・疲れやすい
ただし、これらの症状があるからといって、
必ず脾虚というわけではありません。
また、
後鼻漏で困っている方が全員、
胃腸の弱りを抱えているわけでもありません。
大切なのは、鼻の症状だけで判断せず、
その方の身体全体を確認することです。
■同じ後鼻漏でも、原因や整え方は人によって違う
今回の方は、胃腸の弱りと冷えに着目しました。
しかし、同じように後鼻漏が長引いていても、
鼻づまりが強い方、
粘りのある鼻水が続く方、
生活習慣が関係している方など、
身体の状態はさまざまです。
実際に、胃腸の弱りが背景にあり、
鼻づまりや後鼻漏に悩んでいた方の症例もあります。
その改善経過は、こちらの記事でご紹介しています。
→後鼻漏で眠れない|肥厚性鼻炎による鼻づまりが漢方で改善した60代男性の症例
また、食生活や水分代謝の状態に着目した別の症例もあります。
→喉に痰が絡んで出ない後鼻漏|前と同じ漢方が効かない理由と対処法(50代女性)
同じ後鼻漏でも、身体に起こっていることが違えば、必要な漢方薬や養生も変わってきます。
鼻の症状が長引く背景については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
→副鼻腔炎・鼻炎など「鼻タイプ」の後鼻漏が長引く背景
■後鼻漏を繰り返さない身体づくりを大切に
今回の症例では、
胃腸の弱りと冷えに着目したことで、
長年続いていた後鼻漏に改善が見られました。
ただし、症状が軽くなったことだけが最終的な目的ではありません。
漢方薬を飲んでいる間だけ楽になるのではなく、
身体の状態を整え、できるだけ繰り返さないようにしていくことが大切です。
そのためには、漢方薬だけに頼らず、
自分の身体の声を聞き、食事や生活習慣を見直していくことも欠かせません。
もちろん、無理な養生を続けることが目的ではありません。
一人ひとりの暮らしに合わせて、
自然に続けられる方法を一緒に考えていきます。
「花粉症から一年中の後鼻漏になってしまった」
「耳鼻科で治療を続けているけれど、なかなか良くならない」
そのような方も、鼻だけでなく、
身体全体の状態を見直すことで、
新しい手がかりが見つかるかもしれません。
和ひのき薬局では、症状だけでなく、
その方の体質や生活背景までじっくりお聞きし、
漢方薬と養生の両面からご提案しています。
後鼻漏でお困りの方は、
ご予約のうえ、ご相談ください。




